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接待での失敗に学んだ夜…ギンギラギンで“さり気なくなかった”役員<常見陽平>

学び

 ただ、これらは「お前、何やっているんだ」「若いから仕方ないんだ」という若い頃の笑い話だ。仕事で堪えるのは、一生懸命やったのに成果が出せなかったことや、変化に対応しきれなかった件などだ。

 ややオブラートに包んで話すが、競合企業が猛攻を仕掛けてくるのを予知できず、得意先の取引をひっくり返されたこと、強力なポータルサイトと競合サイトがいつの間にか業務提携してしまいその件を察知できなかったこと、労力をかけたのにも関わらず上司や同僚も自分も疲弊して成果を出せなかった施策など、まあ、反省点はたくさんある。

失敗は成長の種。失敗して経験を積もう

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 著者になってからも、これはいけると思った書籍の企画で滑ったことは1度や2度ではない。炎上騒ぎも何度も起こしてしまった。一部は誤解に基づいたものではあるが。

 もっとも、失敗は一番の学習の機会であり、経験がたまるものである。新人の頃は先輩の失敗談をよく聞き、「そうか俺も頑張ろう」と思ったことは一度や二度ではない。

 特にいまはJリーグのチェアマンをしている村井満さんのエピソードは社内で語り草になっていた。村井氏は執行役員や人事部長、リクルートエージェントの社長などを歴任した人物だ。Jリーグでは元日本代表選手だった川淵三郎氏が初代チェアマンを務めて以後、Jクラブ経営者が就任しており、外部からの登用は村井氏が初めてだ。

 駆け出しのころに「◯◯屋」という個人商店に電話をかけまくっていたら、高島屋社長のアポイントメントがとれてしまったとか、ボストンコンサルティンググループの会社案内を手がけたところ、会社説明会の日程が間違っており、高級ホテルの金屏風の前で当時の代表堀紘一氏と待ちぼうけなど、武勇伝がたくさんあった。しかし、人間味が溢れており、人気があった。

 失敗は成長の種だ。いっぱい失敗して経験を積もう。赤地さん、今回も遅れて、しかも炎上しそうな原稿ですみません。

<TEXT/常見陽平>

働き方評論家。千葉商科大学国際教養学部准教授。1974年、北海道札幌市出身。一橋大学商学部卒業、同大学院社会学研究科修士課程修了。『社畜上等!――会社で楽しく生きるには』など著書多数
■Twitter:@yoheitsunemi

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