見上愛21歳、大先輩との共演で学んだことを告白「雰囲気でみんなの士気が高まる」
阿部寛、倍賞美津子との共演
――先輩との共演の感想を教えてください。阿部寛さんとの共演はいかがでしたか?
見上:阿部さんはこの作品の役柄の通り、背中で語られるタイプの方だと感じました。それほどお話をしたわけではありませんが、常にお芝居への真摯な姿勢を見せてくださっていました。阿部さんが出される雰囲気で、みんなの士気が高まるんです。すごいです。
私があまりうまくできなくて、何テイクも重ねてしまったシーンがあったのですが、嫌な顔ひとつせずに、阿部さんがカメラに映っていなくても、100%のお芝居でご一緒してくださいました。とても素敵な方です。
――そして大先輩の倍賞美津子さんが、法子のおばあさん役でした。
見上:倍賞さんはとても気さくな方でした。お気持ちも若くて、本当にフランクです。缶に入ったすごくおしゃれな飴を「おいしいのよ。好きに取ってね」と置いていってくださいました。お芝居でも、「きっとこうしたほうが面白いんじゃないかしら」と、ご自分からいろいろなアイデアを出されているのですが、それがとても楽しそうなんです。
待ち時間も含めて、現場にいる時間をすごく楽しんでいるというか。だから、周りもとても一緒に居やすいんです。とても素敵な先輩です。
現在、大学4年生「あまり悩まないタイプ」
――見上さんはもともと舞台の照明や演出といった裏方を目指していたとか。このお仕事を始めてまだ4年目ですが、表に立ってみて、「印象的」「ミステリアス」などと言われることをどう感じてますか?
見上:有難いことですが、「本当ですか? 私、何も秘めてませんよ」という感じです(笑)。どんな反応にせよ、私に対して反応してくださっていることは、すごく有難いです。
――現在、大学4年生です。いよいよ学生との両立も終盤だなとは感じますか?
見上:確かに今まで「学生」という肩書で生きてきたので、それがなくなると、いよいよ役者と呼ばれるのかといった気持ちはあります。でも気負っているわけではないです。将来に対する不安なども全くないといったら嘘になりますが、「将来のことは分からないんだから、不安もあって当然だよね」と思っています。友達と話していても、みんな悩みが多くて、話を聞けば聞くほど、私はあまり悩まないタイプなんだなと感じます。