世界で一番安全な航空会社はどこ?JALやANAがランクインしないワケ
世界で一番安全な航空会社はどこなのか?
できれば安全な航空会社を選びたい――。これは誰もが一番気になる点だろう。果たして航空会社によって、安全性に差はあるのだろうか。
航空会社評価エアラインレイティングスによる世界の航空会社を対象にした「世界のもっとも安全な航空会社」が発表されている。業界経験を持つ編集者による評価のほか、安全基準、機体年数、乗客の評価など11項目を考慮して決定されたものだ。
2021年の1位はカタール航空で、安全基準はもちろんだが、客室のサービス、新型コロナウイルスの感染拡大期間中にも運航を継続したことが評価された。2位はニュージーランド航空、3位はシンガポール航空、4位はカンタス航空と続く。気になる日本の航空会社は、12位にANA、14位にJALがランクインしている。
なぜ日本の航空会社がランクインしていない?
このような飛行機の安全ランキングを発表しているのは、レイティングスだけではない。JACDECという安全性を調査するドイツの機関でも、JACDEC指数という独自の指標を用いて「航空会社の安全度ランキング」を発表している。
それによれば、2021年の1位はカンタス航空で、2位はカタール航空、3位はニュージーランド航空、4位はシンガポール航空だった。JACDECのランキングでは、残念ながら上位20位に日本の航空会社は入っていない。
とはいうものの、こうしたランキングを妄信するのも考えものだ。航空業界の関係者によれば、日本の航空会社は、小さなトラブルでも報告するが、些細な事故は公表しない海外の航空会社も多いという。そのために正直な航空会社ほど評価が下がる、という皮肉な側面もあるからだ。