“特殊な事情”で婚活するアラサー女性の嘆き「普通の男性に魅力を感じられない」
もう1人からも、まさかの報告が…
2人で活動をしていても、香奈さんがいないことを寂しく思う日々。そんな日々を過ごすなか、中田さんは真由美さんからも衝撃的な話を告げられます。
「結婚報告です。彼氏がいることは知っていましたが、『結婚はない』と常々いっていたのでとても驚いてしまって……。子供もできたからと、今後は活動をセーブするとのことでした」
表面上では真由美さんを祝福した中田さんですが、内心ではパニックすら起こしそうだったといいます。
「仲間と応援するからよかったんです。とても1人きりで活動を続けようとは思えませんでした。2人と一緒にやることはもうないのかと思うと、絶望的な気分になりました」
普通の男性に魅力を感じられない
悩んだ末に中田さんはある決断を下します。
「婚活を始めることにしました。司法書士の資格は生半可な覚悟で取れるものではありませんが、結婚は『いつかは』と思っていましたから。私にとっては婚期を逃すよりも、友人たちと疎遠になってしまうほうがずっと怖いので、これまで行動に移すことはなかったのですけど……。自分も結婚することによって、2人と同じようなペースで友人関係を続けやすいかなと考えたんですよね」
とはいえ、婚活は苦痛であるとも本音を漏らします。
「そもそもが不純な動機ですし、実は恋愛経験がほとんどないんです。アイドルの場合はただ追いかければ成立しますが、恋愛だとアピールしたうえで相手の反応も必要ですし、ときには駆け引きも必要になるじゃないですか。それがどうしても苦手で、積極的になれないんですよね。それに人のことをいえた立場ではありませんが、ついついアイドルと比べてしまい、普通の男性に魅力を感じられなくって……(苦笑)」
今は真由香さんに恋愛相談をすることだけが楽しみだという中田さん。ただ、婚活の最大の目的である「友人関係」は継続できているようでした。
―特集・若者の孤独―
<TEXT/和泉太郎 イラスト/カツオ(@TAMATAMA_GOLDEN)>