リア充のフリに疲れる…26歳女性の心の闇「絶対ホントのことは言えなかった」
日常生活を送っていると、ついつい見栄を張りたくなってしまうこともあるのではないでしょうか? けれど、いちど見栄を張ってしまったために、「その後も同じように無理をしなければならず、苦しんでいる」という人も少なくないようです。
父が会社を経営していて裕福だったため、思わぬ苦労をした北川ゆかりさん(仮名・26歳)も、そのうちの1人でした。北川さんは、小学生の頃から周囲の友人に羨ましがられている自覚があったと言います。
高校になって友人との距離を感じた
「父は私に甘く、欲しいものはだいたい買ってくれました。そのため、学校の友達に羨ましがられることも多かったのです。中学まではその流れでうまくいっていましたが、高校になると彼氏の話で盛り上がる女子が増え、友達との距離を感じるようになりました」
いつも友人に囲まれていた北川さんは孤独を感じるようになり、寂しさに耐え切れず、ついに自作自演を開始。思いつきで話した空想話に、周囲は予想以上に食いついきます。まわりの反応に嬉しくなった北川さんは、その後、嘘に嘘を重ねていくことになるのです。
「夏休みに親戚のところへ遊びに行ったら、親戚と同じ学校の友達5人とたまたま会っていっしょにカラオケに行くことになり、そのなかの1人と意気投合。相手もまんざらでもないみたいだけど、遠距離恋愛になるからどうしよう。みたいな作り話でした」
「やさしく、細マッチョな彼氏」を創作
最初は「イケメン男子」というボンヤリだった設定も、「三浦翔平似でやさしく、細マッチョ」など、だんだんと具体的になっていったと言います。ただ、作り話ではいつまでも引っ張れない。無理だと察すると別の男性を登場させ、「言い寄られて困る女子」を演じたとか。
「いま思えば、あんな嘘を、みんなよく信じてくれたなと思います。社会人になると世界も広がり、取引先の人や職場の同僚たちとの合コンでリアルに付き合うこともありました。でもそうなると、思い通りに話を盛れないので、会話が盛り上がりません」
そうすると、お付き合いも長続きしない。結局は、自分に言い寄ってくる架空の男性をでっちあげる日々が続きます。そしてLINEのオープンチャットが開始されたことを知ると、やり取りが活発そうなグループに入り、彼氏がいるフリをはじめたのです。
「ヤキモチ焼きで、頻繁に連絡をしてくる彼氏という設定です。まわりが『彼氏の写真が見たい』などしつこくなってくると、『その彼とは別れた』と言い、頃合いをみては別の男性や元カレに言い寄られているフリをしていました」