マック、モス、ロッテリアの「フライドチキン」を実食。“からあげのプロ”の感想は
若鶏のフライドチキン:衣と肉のバランスが絶妙
1972年にロッテグループ「ロッテ」の「カフェテリア」として創業、東京・日本橋に1号店をオープンした「ロッテリア」。地方都市で生まれ育った私にとっても思い出深いお店です。ロッテリアは自宅から行けるエリアにできた初のファーストフード店で、小学生だった当時の私は、ハンバーガーだけでなくフライドチキンもお気に入りでした。
そのロッテリアでいただいたのは、「若鶏のフライドチキン」(1個・290円)。子ども時分はコーラと一緒に食べたものですが、ここは大人っぽくアイスコーヒーとともに。
かすかにエスニックな風味が
ムネ肉を使ったフライドチキンです。袋を開けるとスパイスのいい香りがふんわり。衣にはケイジャンスパイスを配合しているとのことで、この香りが食欲を加速させます。衣は薄めで「カリッ」とした爽快な歯ざわり。からあげでもフライドチキンでも“薄衣”はトレンドのようです。
歯を軽く押し当てただけで、衣がホロホロと崩れて、すぐに肉に到達できるのがいい。その肉はしっとり感の中にほどよい弾力感もあります。衣が薄いため、食べ始めた直後から衣と肉が一体化していくのが嬉しい。
衣と肉のバランスが絶妙で、味の相性も抜群。衣のスパイシーな香ばしさと肉の旨みがじわじわと混じり合い、味の変化も楽しめます。あっさりしたムネ肉だからこその相性の良さでしょう。こってりしたモモ肉ではこの味わいは体験できません。食べ進めていくほどに、味の変化を楽しめます。ネーミングから和風味を想像したのですが、ほんのかすかにエスニックな風味がありました。
サイドメニューながら、フライドチキン好きなら2~3個は食べてみたいと思える味です。スパイスの風味もあり、しっかりした味わいなので、ハンバーガーと合わせるならば「ソイ野菜ハンバーガー」はどうでしょう。野菜のシャキシャキ感と合うかもしれません。
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3店のフライドチキンを食べてみました。いずれもサイドメニューにしておくのはもったいないと思わせてくれるものばかり。ハンバーガーの脇役といえばフライドポテトが本命という人も多いでしょうが、チキンもなかなかのものです。サイズは手ごろであっさりした味わいなので、若い男性ならばハンバーガーと一緒に2~3個ペロリといけてしまうのではないでしょうか。
<取材・文/からあげライター 松本壮平 編集/ヤナカリュウイチ(@ia_tqw)>