「すぐ返事しないとサボり扱い」テレワークのブラック化を、30代会社員が嘆く
仕事アピールをしなければならない…
とはいえ、急な対応ができないこともあります。相手の状況がわからないことで、秋田さんはこんなことを疑われます。
「突然zoom会議に招待されたり電話がかかってくることも稀ではありません。ある日、お昼休憩を取っていたところ、電話がかかってきたのですが後で対応しようと出なかったことがあるんですね。
すると、上司から『秋田、仕事サボってるんじゃないの?』と半ば冗談で言われてしまいました。自分のペースで仕事を進めたいのに、その場で対応しないとサボり扱いを受けるのは理不尽です」
結果、不要な会議にも出席するようになります。
「サボっていると思われたくないため、今ではいかに仕事しているかアピールするようになりました。一言メールで送れば済む内容の電話や、無駄な会議にも顔を出していて、正直仕事の効率性は半減したと思います」
会議のダブルブッキング
毎日、無駄な会議や電話で多忙な秋田さん。ダブルブッキングは日常茶飯事だそうです。
「同時に会議に参加することも珍しくありません。パソコンとスマホの2台を使い、ミュート、スクリーンをオフにして出席しています。両耳に違うイヤホンをつけていますが、全く内容が入ってこないですね」
リモートが主流の時代に突入したからこそ、時代に合わせたライフスタイルを尊重することが大事なのかもしれません。
「テレワークだからこそできることですが、会議が多すぎて仕事が終わらないという問題もありまして……。お互いの状況を察し、すぐに解決することはメールで済ませるなど、協力し合うことが大事なのかなと思います」
秋田さんは、「忙しい=仕事ができる」といった認識は必ずしも正しくはないことを身をもって感じたのでした。
<TEXT/Honoka Yamasaki イラスト/カツオ(@TAMATAMA_GOLDEN)>
―特集[本当にあったブラック職場]―