積み立て投資の落とし穴。最近始めた人は「損する可能性大」なワケ
投資を始めた時期が最悪だった?
私は、ある投資本の宣伝に、「私にもできました」ということをPRに使っているのを読んで頭を抱えてしまいました。投資は誰にでもできます。それは、投資で誰でもいつでも山ほど損することができるということです。
投資で儲けるのは難しいのです。まあ、気持ちはわかるのですが、嘆いていたり、文句を言ってみても仕方ありません。どうしてこうなったか。どうすればいいか。お話しします。私はいつも申し上げているのですが、投資は始めるタイミングがとても大切です。投資で儲ける大原則はなんでしょう?
安く買って、高く売る。
これです。これ以外にありえません。毎月コツコツ投資するとか、ドルコスト平均法とか、いろんな手法が言われますが、そんな甘いもんじゃありません。
コロナ以降の株式相場でなにが起きたか
仮に日本株で1990年のバブル時期にドルコスト平均法を始めた人が、トントンになったのは30年後です。30年間毎月コツコツ投資しても、ずーっと損をし続けたのです。30年ですから損したまま人生を終えた人も山ほどいるのです。そして、去年から今年に入っての投資ブームは最悪です。それは最悪のタイミングで投資を始めた人が多いからです。
では、過去2年間の株式相場で起きたことを振り返ってみましょう。2020年の正月にコロナウィルスが知られ、3月には世界的な大流行になった。この3か月はアメリカを中心に株価は下がりました。アメリカの株価の代表的な指標であるダウジョーンズ平均株価は、2020年の1月3日には、2万8634ドルだったのですが、3月末には2万1917ドルと約25%もの大幅な下げとなったのです。
そのころ、各国中央銀行は経済を支えるために、日本では前から行っていた未曾有の金融緩和を始めました。中央銀行は経済を支えるために行ったのですが、これが効いたのは株式市場でした。世界中にマネーが出回った。