年収100万円超アップしても後悔…失敗から学ぶ“キャリア成功の秘訣”
転職サービスdodaの調査によれば、2020年7月~2021年6月の1年間に転職した求職者の転職理由をランキングにまとめたところ、転職理由で最も多かったのは「給与が低い・昇給が見込めない(35%)」でした。
多くの人が年収を理由に転職を考えていることが分かります。筆者が運営する転職サポートの「wami career」にも、年収を上げたいという理由で転職する人は少なくありません。
けれど、年収アップの転職が実現したからと言って万事OKとはいかないのも事実です。転職して年収が上がったものの、失敗だったのではないかと感じ、転職相談に再びくる人が一定数います。
事例1)年収100万円アップでも仕事に不満
30代の女性Aさんは大手日系企業から別の日系企業に年収を上げて転職しました。入社2年目には年収はさらに100万円上がりました。ところが、キャリアの行き詰まりを感じて転職を考えており、筆者へ相談にきました。
年収アップの転職に成功し、転職先でも昇給し、一見とても順調のように見えますが、年収は仕事内容に見合ったものではありませんでした。
プロジェクトマネジメントをメインに行う企画職の仕事をしていましたが、実際行っていたことはサポート業務と簡単な事務作業で、プロジェクトマネジメントと呼べるものではありません。また、前職で培ったスキルも全く活かせておらず、スキルアップができない状況に、不安と焦りを感じていたのです。
仕事内容よりも年収を優先
そこで、以前から興味があったコンサルタントを目指して転職活動をすることになりました。未経験ではありますが、前職で培ったスキルを活かすことができますし、心からやりたいと思える領域のコンサルティング業務です。
3回の面接を経て見事内定獲得に至りますが、提示された年収は現職よりも200万円近く低く、悩みに悩んだ結果辞退することになります。
本当にやりたい仕事ができると分かってはいるけれど、年収を理由に辞退してしまう気持ちは分からなくもありません。200万円のダウンは生活にも大きな影響があるはずです。