「道の真ん中を、歩け」渋谷ヒカリエを手掛けた女性プロデューサーが語る成功哲学
新しい事業を立ち上げる時、つい今までにないものを作ろうと、斬新なコンセプトを考えてしまいがちですが、彼女はあえて多くの人が共感できるような、直球のものを掲げているのです。
そのことによって、ヒットメーカーになれたのです。
「女性の起業」が日本発展のカギ?
中小企業庁の発行する「中小企業白書2014年版」によると、日本の女性起業家の性別割合は、30.3%となっています。また、起業希望者は33.4%と、実際に起業した人よりも起業を希望している人のほうが多い数字となっています。
2007年以前は、起業希望者と起業家の割合は逆転しており、1979年の女性の女性起業家の割合は39.8%で、起業希望者は31.3%でした。2007年以降は女性の起業家の数も減ってきています。
つまり、昔のほうが起業を思い立った女性が、実際に起業していたといえるのではないでしょうか。
しかし、こんなデータもあります。日本政策金融公庫論集に掲載された「女性起業家の実像と意義」とによると、「開業後に黒字基調となっている割合は、開業当初は女性が男性を下回る水準だが、開業後4年で女性が男性を逆転する」とあります。
さらに、女性起業家は「男性起業家に比べて、女性消費者をターゲットとした事業を営む傾向が強く、また従業員に占める女性割合が高い」との調査結果を報告しています。
つまり、女性が起業することによって、それまでになかった商品を生み出すことができ、さらに雇用を生み出す好循環が生まれるのです。女性活躍が叫ばれる現代、女性が起業することによって、さらに女性が活躍できる場が増えてくるということができるでしょう。
彼女の力強さに圧倒されたとの声が多数
インターネットでは、彼女の力強さに圧倒された、と言ったような感想が多く見受けられました。
「柴田さんにパワーを貰った」
「道の真ん中を歩くって、簡単なようでいて難しいこと」
「夢がなくても、目の前のことを一生懸命やれば道が開けるんだね」
ついつい、今までになかったものを生み出さなければと人は考えてしまいがちです。
「道の真ん中を、歩く」という彼女の哲学は、いざ実践しようとすると、難しいことです。その難しさを乗り越え、ど直球にぶつかっていくというのが彼女の強さの証左なのでしょう。
<TEXT/湯浅肇>