“世界一臭い食べ物”を本場で実食したリアルな感想「しばらく吐き気が…」
料理や食材の匂いの好みは人によってさまざま。なかには納豆やキムチ、ブルーチーズなどのように強烈なニオイを放つのに人気の食べ物も少なくありません。
ただし、その中でもギネス認定されるほどの“世界一臭い食べ物”が存在します。それはニシンを塩漬けにしたスウェーデンの「シュールストレミング」。臭気測定器を使った調査によると、なんと納豆の約18倍というデータもあるようです。
でも、現地では伝統的な保存食で現地のスーパーでは缶詰が当たり前のように販売。とはいえ、その強烈すぎる臭気ゆえ国外への輸出については厳しいルールが設けられています。多くの航空会社では積載禁止となっており、日本への輸送は船便のみ。それも温度管理や梱包方法にも細かい指定があるいわくつきの食べ物です。
本場スウェーデンでシュールストレミングを体験
そのため、興味半分で「一度食べてみたい!」という人は多く、20代のころに駐在員としてドイツに赴任していた依田章一さん(仮名・32歳)もそのひとり。
当時、小旅行でスウェーデンを訪れたときに現地在住の友人の家に泊めてもらったそうですが、そのときにリクエストしたのがシュールストレミング。その際、「本当に大丈夫?」と何度も念を押されますが、「ニオイのキツい食べ物への抵抗はないから大丈夫!」と答えたそうです。
「納豆は昔から好きだったし、くさややタイ旅行のときに食べたドリアンも意外と平気だったので。だから、面白おかしく話が盛られてるだけで、実際にはそれほどじゃないと思ったんです」
屋内での開封はNG
ちなみに泊まりに来た初日の夕食で振る舞われたそうですが、場所は家の中ではなく庭。室内だとニオイが壁などに付いてしまうらしく、地元では屋外で食べるのだと説明を受けます。
「最初はそこまでする必要があるのか疑問に感じていましたけど、見せてもらったシュールストレミングの缶詰は中で発酵が進んでいたようで不自然なまでに膨らんでました。つまり、それだけガスが溜まっていたのは明らかで、これは本当にヤバそうだとここで初めて考えてを改めました」
普段、友人宅では水を張ったボウルの中で缶を開封。空気中に臭気が噴射されるのを防ぐためにこのようなやり方を行っていましたが、この日は依田さんに臭さを体験してもらおうと1缶だけ屋外で開封することに。