<漫画>お笑いは趣味で続けられない?「新たな選択肢」を描いた元芸人を直撃
日常と舞台のコントラストを大事に
――違う価値観を持つ人同士がぶつかって影響を与え合うストーリーが魅力的で、今後の展開から目が離せません。
久保田:ありがとうございます。主人公が自分から能動的にストーリーを作り上げていく話作りは、僕自身そんなに選択してこなかったと思います。巻き込まれ型の主人公が誰かに影響を受けて一歩踏み出していくというのが、一番美味しいところというか僕の趣味なんでしょうね。
――漫画としての表現の面でお笑いの世界を魅力的に表現するために意識していることはありますか?
久保田:舞台に立ってるときの強い光の表現ですかね。その辺は割と意識していると思います。日常で使われるライトとは違って、舞台に立った瞬間にスポットライトの強い光がいろんな方向から当たってくるんですよ。自分はお笑いをやっていたときからそれがすごく好きで。だから、なるべく視覚的にもそれが伝わるようにしたいなと思っていますね。作品のテーマ的にも日常と舞台のコントラストというのは作品的に大事にしているつもりです。
<取材・文/日比生梨香子 編集/ヤナカリュウイチ(@ia_tqw)>
【久保田之都】
2018年四季賞夏のコンテスト『背に負はば月影の重き』で四季大賞受賞。「good!アフタヌーン」2020年3号『二度目の行列』でデビュー。Twitter:@kubota0612