<漫画>真面目なリーマンがパンツを…元芸人漫画家に聞く、社会人お笑いの世界
名刺交換は“社会人お笑い”ならではの光景
――楽屋での名刺交換や平日必死に仕事をして時間を作る様子など、社会人お笑いだからこそのシチュエーションが多く描かれていますよね。
久保田:名刺交換は本当にあるあるですね。社会人お笑いは、何かしら別の本業がある人たちが集まる結構特殊な空間です。ビジネスの現場が、ちょっと楽屋にも入り込んでいる面はありますね。
あと個人的に、彼らが頑張って時間を捻出している姿には注目しています。僕の元相方も社会人お笑いをやってるんです。お笑いのために平日めちゃくちゃ仕事して、有休まで取ってネタやって。で、ウケるばかりならいいんですけど、たまにスベったりもしていて。
そういうのを見ているとなんというか、愛おしいし格好いいんですよ。やっぱり外から見たらそういう感覚みたいなのはあります。
舞台の上でパンツを被ってぶっとんだネタを
――柳さんという一見気弱で真面目そうな会社員が、舞台の上ではパンツを被ってぶっとんだネタをやるシーンも印象的です。
久保田:柳に関してはかなり具体的なモデルがいます(笑)。社会人お笑いをやってる人のなかには、彼みたいに平日に鬱憤を溜めてるな……という人も見ますね。こんなはじけたネタをやってる人が、普段真面目にサラリーマンしてるのをちょっと考えたくないというか(笑)。
<取材・文/日比生梨香子 編集/ヤナカリュウイチ(@ia_tqw)>
【久保田之都】
2018年四季賞夏のコンテスト『背に負はば月影の重き』で四季大賞受賞。「good!アフタヌーン」2020年3号『二度目の行列』でデビュー。Twitter:@kubota0612