<漫画>「レズ風俗」の知られざる舞台裏。顔出しナシの“人気キャスト”も
時間をかけながら手探りで安全な環境を
――そのようなレギュレーションは開業当初からあったのでしょうか?
御坊:実は15年前の創業時にはルールなしの無法地帯だったんですよ。最初期は本人に承諾を得たうえで、ホームページに顔全体や顔の一部を載せていたのですが、身バレにつながったので完全に載せない方針にしましたね。こうやって、時間をかけながら手探りで安全な環境を目指してきました。良くするためなら即ルール変更、がモットーです。お客様はもちろん、キャスト、スタッフの意見を1番に聞きながら決めています。
いまでは安全のためのルールがとにかく多くて、入店したばかりのキャストはそれを一生懸命覚えます。お客様に対するご利用規約もすごいボリュームですが、しっかり読み込んでからご利用される方が多いですね。
――レズっ娘クラブ系列店では現在、20代前半から30代後半まで幅広い年代のキャストさんが活躍されていますよね? 採用はどのような基準で行っているのでしょうか?
御坊:年齢はまったく関係ないです。実は採用においては、見た目も最重要な要素ではないんです。それよりも最低限の読解力があるかどうか知りたいので、各店の応募フォームは求人ページの内容をよく読まないとたどり着けない場所にリンクボタンを設けてあります。
読解力や文章力を重視
御坊:書類選考では、志望動機や自己PRで文章力を見ます。ただ、常時募集しているわけではないのです。人数を増やしすぎても全員に指名のチャンスがまわらないと思っていますし、今在籍しているキャストとのバランスなどもあります。
――顔出しをしない分ブログの文章は大きなアピールポイントになりそうですよね。
御坊:そうなんです。どんなペースでどんな内容を書くかはキャストに任せていますが、ブログを読んで指名してくださる方は非常に多いので、それぞれ人柄が分かる文章には力を入れていますね。「レズっ娘クラブ」「ティアラ」にはブログの編集をサポートするスタッフもいます。
<取材・文/日比生梨香子 編集/ヤナカリュウイチ(@ia_tqw)>
【御坊】
1981年大阪生まれ、大阪育ち。大学卒業後、WEB制作会社に就職するも、24歳で独立。当時取引先に多かった性風俗産業に魅力を感じ、2007年に共同経営者2名とともにレズ風俗「レズっ娘クラブ」を起ち上げる。2009年以降は単独で経営。2010年にはレズ鑑賞サービスを提供する姉妹店「ティアラ」をオープンさせる。『レズっ娘クラブ ONE TiME ONLY』(白泉社)の監修も務める