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ウクライナ侵攻で注目「家庭用シェルター」。普及が進むのか製造元に聞く

ビジネス

 これまで遠い世界の話として捉えていた核攻撃。しかし、ロシアのウクライナ侵攻や中国や北朝鮮の核実験のメディア報道を受けて、真剣に考えなければならないときがきた。とはいえ、筆者を含めどんなものなのかわからない人も多い。

シェルター

中嶋広樹氏。わかりやすく核シェルターについて解説してくれた

 今回は室内型核シェルターなどを取り扱う、ワールドネットインターナショナル株式会社代表取締役中嶋広樹氏に話を聞いた。

避難シェルターと核シェルターの差

 東京都調布市にあるワールドネットインターナショナル株式会社は、核シェルターだけではなく、水害や地震などのシェルターも取り扱っている。そもそも核シェルターと避難シェルターはどう違うのだろうか。

避難シェルターは地震や水害、津波シェルターなど、カテゴリ分けする前の総称だと思います。例えば地震シェルターは地震時に使用し、揺れが落ち着いたら脱出するものなので、滞在時間は約10分です。核シェルターは“Jアラート”が鳴って、核ミサイルが着弾してから2週間が勝負になります。避難する期間が違ってくることが大きいです」

 核シェルターは2週間も放射性物質を防げるのか。また、シェルター内の空気はどうなるのか不安になってしまう。中嶋氏は「安全な環境を作るのが“核シェルターの定義”です」と語る。

核シェルターは2週間が勝負

シェルター

有害物質を99.995%遮断してくれるレインボー72R(画像提供)

「核シェルターの最低限の基準は、放射性物質を除去することです。当社の製品は、密封した空間に除去フィルターをつけることで、有毒物質を99.995%除去した無害な酸素を循環させて、およそ2週間過ごせます。ミサイルにはサリンやコレラ菌などの化学兵器や生物兵器が使用されることもあり、そういった有毒物質を防ぐこともできます」

「2週間」というのは核シェルターの定義に入っているのだろうか。

「ミサイルの着弾があって最初の7~10日で有毒物質の96%が減衰すると言われています。残りの1週間で3.8%や3.95%くらい消えて、人体に影響がなくなり、そこで初めて扉を開けて外に出られるようになるのです」

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