「破局したカップル」が結婚式をする不思議。新郎新婦は一言も会話せず…
ご祝儀は後日全額戻ってきたけど…
その後、同じく式に参加した別のサークルの先輩の話によると、結婚式の約1週間前に新婦が元カレと関係を続けていたことが発覚。しかし、会社経営者でもある新婦の父親はいわゆる街の名士。式には取引先関係者や地元の市議会議員などが出席を予定しており、体裁を気にしてなんとか披露宴だけでも挙げてもらうよう懇願。新郎も今から中止にすれば大勢の方に迷惑がかかると渋々了承したそうです。
新婦本人もその両親も再構築を望んでいたそうですが、新郎が頑なに拒否。挙式後もその意思は変わらず、結局入籍しないまま別れることになったといいます。
「ご祝儀の3万円は式から約3週間後、短いお詫びと文章が書かれた紙と一緒に現金書留で送られてきました。けど、二次会に支払った1万円や5000円近くかかった式場までの往復の交通費の保証はなし。式に合わせて散髪にも行ったし、新しいワイシャツなども購入してご祝儀以外に2万円以上の出費があったんですけどね……」
式に招待した新郎からのお詫びの言葉はなし
披露宴から数か月後、新郎を含むサークルの先輩たちと飲む機会があったそうです。ところが、そこでは相手方への文句ばかりで式に出席した彼らに対するお詫びの言葉は一切なかったそうです。
「もちろん被害者だったのは理解できます。それでも我々に対してあまりに不誠実だと感じました。だから、それ以降は少し距離を置くようにしています」
なお、結婚式を挙げても入籍せずにすぐ別れたカップルの公的な統計などは特に存在しません。一方、厚生労働省「人口動態統計」によると、2020年に入籍後1年未満に別れた夫婦の数は1万973件。これは同年の総離婚件数の5.7%を占めています。このうち入籍しながら式を挙げてから早いうちに離婚に至ったカップルの正確な数は不明ですが、一定数がいると推測されます。
今回のようにご祝儀だけでも戻ってきたのは良心的とも見れますが、交通費や人によっては宿泊費などご祝儀以外にもかなりの出費が強いられるのも事実。そこまで保証するのが難しかったとしても出席者にお詫びの一言くらいはしてもらいたいものです。
<TEXT/トシタカマサ イラスト/カツオ(@TAMATAMA_GOLDEN)>
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