唯一の味方だった母の本性。28歳男性が知った“DV家族”の真実
親は子供にとって影響力を持つ存在。仮に裏切られた場合、たとえ大人になっていたとしても心に大きな傷を残すことになるでしょう。
建築会社で施工管理の仕事をしている須崎謙太さん(仮名・28歳)は、「自分にとって母は、家族のなかで唯一、心を許せる存在でした。でも、24歳の時にそんな母の本性を知ってしまい、一時期は何をやっても楽しめなくなりました」と話します。
兄と父からひどい扱いを受けていた
「物心ついた時から、2つ歳の離れた兄とは険悪な仲でした。何もしていないのに、いきなり頭を力いっぱい殴られたり、朝、登校するために靴を履こうとしているといきなり背中を蹴られて、そのままドアに激突して歯が欠けたこともあります」
須崎さんにとって兄は「暴君のようにふるまう、最低最悪な部活の上級生のようだった」と語るほどの人物。そして、父親も同じくまともではなかったといいます。
「父とはほどんと会話らしい会話をした記憶がないんです。いつも機嫌が悪くて、テレビを見て笑っていると、『うるさい! 黙れ!』と怒鳴られ、ちょっと口答えしたぐらいで一晩中外に放り出されたこともあります」
家庭内で母だけが味方だった
天敵に囲まれているような状況のなか、母親だけは須崎さんの味方だったそうです。「横暴な兄と父から何かされたとき助けてくれていたんです。単純に1番立場が弱い自分にとって、母といる時だけが心を許せる時間でした」。
もうひとつ、母親との絆を深めるようなことがあったといいます。
「小学生の高学年の頃だったと思いますが、母が泣き出したことがあったんです。どうしたのか聞いてみると、兄に暴力をふるわれていて、父からは『おまえは母親として失格だ』と言われ続けているとのことでした」
それを聞いてからというもの、母親のことを守りたいと強く思うようになったそうです。