「ピザポテト」は“お好み焼き”の転換?カルビーの“神”が語る、ヒット商品の作り方
フットワークの軽さが功を奏す
――同僚や部下の方をはじめ、コミュニケーションで意識していることはありますか?
遠藤:人に言われたことは、とりあえずなんでもやってみてきましたかね。壁にぶち当たったときも凝り固まらないように、開発メンバーやお客様の声はもちろん、生産者の方や原料供給をしていただいているメーカーの方など、あらゆる方の話を聞かせてもらって、やれることを片っ端から試して。そんなフットワークの軽さはあったのかなと思います。
だからか、お客様からのありがたいご感想に接する機会も多かったのですが、とりわけ嬉しかったのが、息子からの「お父さんの仕事は世の中の役に立っていると思うよ」の言葉。
今ではもう社会人の息子たちが幼い頃、「堅あげポテト」の出来損ないのような試作品もよく食べてもらっていたんです。その彼らが働くようになってから言ってもらったことなので、感慨もひとしおでしたね。
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柔和で研究熱心な遠藤氏は理想の上司像そのものだった。現在は品質保証本部へと異動されたそうだが、生み出してきた商品の数々は、今後も末長く愛されていくにちがいない。
<取材・文/海原あい 編集/ヤナカリュウイチ(@ia_tqw)>
※記事中の数字データは2022年現在での最新データに基づきます