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超ローカルな鳥取県の町営ケーブルTVが、「NHK以上の満足度」を得るまで

ビジネス

人気番組②『けん玉チャレンジ』

鳥取県

大山チャンネルの番組はFacebookやYouTubeで視聴できます(竹口大紀町長は写真下のいちばん左、大山町の三山ひろしと言われているそう?)

 大山町長×地域町民のチャレンジ動画シリーズのひとつです。

 紅白歌合戦で歌手の三山ひろしさんが、けん玉を何人連続して成功させるかでギネス記録を更新していますが、その大山町版です。けん玉が得意な小学生6人と竹口大紀町長(写真下のいちばん左、大山町の三山ひろしと言われているそう?)、この7人がけん玉を連続で成功できるかのお正月・新春チャレンジ企画でした

 いきなりひとり目の失敗からはじまり、なかなかうまくいかず、ようやくトリを務める町長につなげられるかと思ったらその直前で途絶えてがっかりしたうえで、なんとか25回目でついに達成! その様子を編集して紹介するだけのミニ番組ですが、ほのぼのとおめでたい気持ちになり、やる気、元気をもらえる番組となりました。

人気番組③『激論!どうする大山町!?』

 エンターテインメント、バラエティだけでなく、まちの課題を町民目線でしっかりまじめに話し合うものもあります。町民からのアイデア・リクエストを実現させた企画も多々あって、お手伝いをしない子供たちにヒーローがお手伝いの仕方を教える番組『お助け戦隊テゴスンジャー』は、まちのお母さんたちからのアイデアでした。

 ……こんなふうに番組を列挙していくと、大山町の住民ではない方もなんだかワクワクして、どんなものか見てみたいと思うでしょう(ご興味ある方はYouTube、あるいはFacebookでご覧いただけます)。

『負ければ廃部! 小学生バレー部最後の夏』という番組の放送後には部員が13人に増えて存続が決定したり、『夢は国会議員! 石破茂に憧れる中学生』放送後には大山町初の「中学生議会」が開催されて、公園の整備や役場ホームページのリニューアルにつながったり、テレビで取り上げたことがきっかけで、少しずつまちが元気になっています。

 地域の行事や風景を映像に残してYouTubeにもアップしている自治体はこの大山町以外にもあります。しかしそのほとんどは型にはまったニュースで、その視聴数は数百と伸び悩むものが多いよう

 そんななか「大山チャンネル」のYouTubeはコンテンツによっては、大山町民の10倍、10万台の視聴数になるものもあります。すべてのコンテンツを合わせれば100万を超えますし、今後、ひょっとすると、もっとバズるかもしれません。町民参加型で共感を得ること。それが結局、より自然な形でまちの魅力や課題を「伝え・伝わる」につながっているのです。

<TEXT/日本財団鳥取事務所所長 木田悟史>

公益財団法人日本財団鳥取事務所所長。慶應義塾大学環境情報学部卒業後、日本財団入団。総務部や助成事業部門を経て、NPO向けのポータル・コミュニティサイト:通称「CANPAN」(カンパン)の立上げに関わり、企業CSR情報の調査等を担当。2011年に発生した東日本大震災発災後は支援物資の調達や企業と連携した水産業復興支援事業のため、約3年間東北地方と関わる。著書に『ゆたかさのしてん――小さなマチで見つけたクリエイティブな暮らし方』(今井印刷)がある

みんなでつくる“暮らし日本一”「鳥取県×日本財団共同プロジェクト」から学ぶまちづくりのヒント

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キーワードは「濃いつながり」「おせっかい人材」「学びの場」!“暮らし日本一”をコンセプトに推進されたプロジェクトでは何を拓き、何を成し遂げ、何を学んだのか?6年間にわたるその全貌は多種多様なヒントに溢れている

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