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鳥取県を「日本一の県」に!空き家問題の“おせっかい”な解決法

ビジネス

自治会への加入が義務である理由

 あるいは貸したり売ったりする前に、そこにある荷物を整理するのが大変という声にも、「まち協」で片付け、整理をお手伝い。不要となった雑貨や食器、家電などの一部は「まち協」で引き取り保管し、宿泊施設で利用したり、移住者が希望すれば分けてあげたりもしています。

 もちろん定住希望者にも時間をかけて面談。地域ときちんとなじんでもらうサポートもしています。地域のために取り組んでいるわけですから、地域との関係を望まない人には空き家を提供することはありません。住居の場合、自治会への加入は義務としています。

 地域とおたがいのために、仕事のこと、教育のことなど大切なことを時間をかけてすり合わせ、そのことがトラブルを少なくしています。もろもろ準備をして納得して移り住んでもらうのに数年を要したということがある一方で、3日で即決というケースもあったそうです。「ただ漠然と移ってきたいというよりは、ここで何をしたいかが明確だとよりサポートしやすいですね」と小林事務局長。

空き家を地域の魅力化に再活用する

「まち協」が「空き家」を借りたい人、住みたい人にサブリースする取り組みは2008年からですが、「空き家」を使って地域の賑わいをつくるということには、2001年に「まち協」が発足してからつねに取り組んでいます。

 空き家活用の第一号は「ゆめ本陣」。鹿野の典型的町家を改修し、伝統工芸技術の伝承の場、地産農産物の加工所、特産品開発の場、人材育成の拠点を目指し2002年にオープンさせたもので、いまは「夢こみち」手づくり小物の販売を中心に、カフェスペースも併設、元牛小屋だったところは藍染めグループの工房となり藍染め体験などもできるようになっています。オーナーから建物を借り受け改修し、維持管理をしながら活用していく難しさと大切さを学んでいくことができた「まち協」の最初の拠点施設です。

夢こみち

「夢こみち」

 そしてその「ゆめ本陣」の斜め前に、2004年にオープンさせたのが「夢こみち」。こちらは取り壊して駐車場とされる予定だった空き家を利用した食事処です。女性6人、ほとんどボランティアだけでのスタートでしたが、いまではここで出される「すげ笠ご膳(菅笠をひっくり返し、そのうえに小皿に盛った料理をいくつも並べ、一輪の花を添えたご膳)」は鹿野の名物料理のひとつになっています。

みんなでつくる“暮らし日本一”「鳥取県×日本財団共同プロジェクト」から学ぶまちづくりのヒント

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キーワードは「濃いつながり」「おせっかい人材」「学びの場」!“暮らし日本一”をコンセプトに推進されたプロジェクトでは何を拓き、何を成し遂げ、何を学んだのか?6年間にわたるその全貌は多種多様なヒントに溢れている

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