手取り年収390万円の人の「本来の年収」は?税金で理解するルールとの付き合い方
リスクを抑えて事業所得を得る副業
事業所得ということは「独立するってことですよね? そんなリスクは負えません」と思うかもしれませんが、何も会社を辞める必要はありません。近年では副業を認める会社も増えてきています。そういう会社であれば副業で事業所得を稼ぐようにすれば良いだけです。最初に取り組んだ副業で稼げなくとも、今の会社を辞めなければ何度でも新しい副業にチャレンジすることができますので、リスクはほぼないといってよいでしょう。
副業が禁止されている会社の場合はどこかで副業が認められている会社に転職する必要があります。そういう場合でも、転職してから副業を始めるのではなく、今の会社に在籍しながら無償で会社を支援する「プロボノ形態」でチャレンジしてみることをおすすめします。
無償でもしっかりと価値を提供できることがわかれば、他の顧客からは報酬を受け取ることが可能だといえます。それがわかってから副業が許される会社に転職するというのでも遅くはないかと思います。副業が本業を確実に上回る収益を上げられるようになったらそちらを本業にしてしまうのも良い判断かと思います。
「割を食わない」ルールを作る側に回れ
税金の場合はルールを作ろうとすると、税法の改正が必要なので、普通の人には厳しいと思いますが、日々の生活の中で「割を食っているな」という状況を改善するにはルールを作る側に回るのが一番です。身近な例でいえば、仕事の割り振りなんかは、率先して取り組むようにするとよいでしょう。誰がどこまでの仕事を担当するかというルールをあなたが決めるのです。
ルール作りは関係者の納得感が大事ですので、誰がどう感じるかを踏まえて作るという手間はかかりますが、割の合わない仕事をやらされるリスクは激減します。営業と制作に分かれていて、制作として働きながら「割が合わない」と感じているなら、ディレクション業務を巻き取ってしまうほうがリスクが少ないのです。
業務割り振りは営業の仕事だからと指示を待っていると大変な目に遭うというのは多くの制作担当者が経験しているのではないでしょうか。ルールは「守る」だけが付き合い方ではなく、「作る」側に回るのが理想であり、それができない場合は、どう「利用」するかを考えられると「割に合わない」ことは減っていくと思います。
<TEXT/本気ファクトリー代表取締役 畠山和也>