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コロナ禍でパッケージデザインに“定番返り”が。AIが変える「商品開発の最前線」とは

ビジネス

AI技術により仕事の流れが革新的に変化した

プラグ

ホワイトボードを使って説明してくれた小川氏

 これまでの商品開発では、数百万円のコストと数か月の時間を要するのが一般的だったという。しかし、このAIサービスを活用すれば、コストも時間も大幅に削減できる(AI評価は1画像の判定に1.5万円、使い放題は月額50万~70万円。生成AIは1プロジェクト30万円~)うえ、1000万人の消費者データに基づいた質の高いデザインを作成できるようになった。

 小川氏によれば、今までの一般的なデザイン開発、そしてAI評価やAI生成を使ったデザイン開発は、以下の流れだった。

【一般的なデザイン開発の流れ】
① グループインタビュー(FGI)で課題を確認し、商品アイディアを出す
② コンセプトを文章でまとめる
③ デザイナーがデザイン案を20案ほど作る
④ 消費者を集めて、デザインを3案ほど調査にかける
⑤ 結果をもとに、デザイナーがデザインを修正する

今までの一般的なデザイン開発との違い

「デザイナーが20案作っても調査にかけられるのは3案くらいですが、以前はクライアントの話し合いによってこの3案が選ばれていたため、調査にかけたら高評価を得られるデザインまで弾かれていた可能性がありました。調査前にスクリーニング的に『AI評価』を挟むことで、調査にかけるデザイン案を客観的に、的確に選べるようになったんです」(小川氏)

【AI評価を使ったデザイン開発の流れ】
① グループインタビュー(FGI)で課題を確認し、商品アイディアを出す
② コンセプトを文章でまとめる
③ デザイナーがデザイン案を20案ほど作る
④ AI評価によりデザイン案を3案ほどに絞る
⑤ 結果をもとに、デザイナーがデザインを修正する
⑥ 消費者を集めて、デザイン3案を会場調査にかける
⑦結果をもとに、デザイナーがデザインを修正する

「AIによるデザイン生成を使えば、調査とデザイン修正の工程までも、短時間に何度も繰り返すことができます。消費者に商品画像を見せないので情報漏洩のリスクもありませんし、オンラインで完結するので、コロナ禍に調査のための人を集める必要もなく、円滑にデザイン開発が進められると喜ばれています」

【AI評価とAI生成を使った商品開発の流れ】
① グループインタビュー(FGI)で課題を確認し、商品アイディアを出す
② コンセプトを文章でまとめる
③ デザイナーがデザイン案を20案ほど作る
④ AIによる評価とデザイン生成を何度も繰り返し、デザインの完成度を上げる

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