ライオンの口臭ケア“NONIO”、売上好調の背景に「予想外だったパンデミック」
エコバッグが当たるキャンペーンも実施
2018年から「NONIO ART WAVE」として、若手アーティストの活躍機会の提供。若年層に自己表現の楽しさや手軽さを、アートを通じて感じてもらう取り組みを行っている。2020年の「NONIO ART WAVE AWARD2020」では、限定アートエコバックが当選者と当選者が指定した人にセットで当たるキャンペーンを実施。
コロナ禍で他人と会うことが制限される中、相手を大切に思う気持ちを伝えるコミュニケーションツールとしての役割も担わせ、プロジェクトを進化させた。そのほか、TwitterやTikTokといったSNSも活用しているが、青木氏は「現象や事例を集めて、なぜ注目されているのか、本質を探るようにしている」と語る。
「NONIOでは“生活価値の訴求”を一貫して意識しています。オーラルケアに関心が薄い若年層に『口臭予防になる商品です』と伝えても響かないからこそ、若者の価値観に寄り添い、対人関係がポジティブになるように訴求していくことが大切です。SNSも運用していますが、口臭予防を行う意味や生活価値を伝えるという役割自体は変えていません」
コロナ禍でマウスウォッシュが売上堅調に
前任のブランドマネージャーから引き継いだ当時も、NONIOは好調な状況だったそうだが、そんな矢先、予想だにしなかったパンデミックが起こり、世の中に大きな変化をもたらした。コロナ禍でマスクを着用する機会が増えているが、歯磨きやオーラルケアの関心自体はどのように変化し、売り上げに影響をもたらしているのか。
「毎日マスクを着けての生活が続き、口臭を気にする方も増加していることから、市場全体でもマウスウォッシュの売れ行きが伸びており、NONIOも市場の勢いにも増して売り上げが上がっています。コロナ当初は、ドラッグストアやコンビニで販売している携帯タイプの商品が落ち込む時期もありましたが、今は回復傾向にあります。NONIOのブランド全体では、ECの販売構成比が増えており、毎年前年比を上回る売り上げで推移しています」
また、健康な歯を保つためのオーラルケアの仕方については「自分の口内環境に合ったケアをするのが基本」と話す。
「歯周病やムシ歯予防のためにも、歯科医院での定期健診を受け、歯医者さん指導のもと継続的なケアを行っていくのが大切です。また、歯ブラシや舌クリーナー、デンタルタフトなど、自分のお口の状態に合ったオーラルケア用品を選び、日々絶やさずに歯の健康を意識したケアを実践していくことが望ましいと思います」