元NMB48アイドルが明かす、酒屋に転身したワケ「キャリアに悩んでる子に響いてほしい」
今は自分の軸で何もかも選べる
経営者に転身した元アイドル。日本酒の魅力を広めたい一心でセカンドキャリアへ進んでからの日常は、未知なものばかりで溢れているという。せわしない日々ではありながら、芸能界から離れた環境で汗を流す高野さんの表情は明るい。
「芸能界を辞めてからは、プレッシャーで追いかけられる夢ばかり見ています。その正体はおそらく、知らない世界に飛び込んだプレッシャーだろうって。でも、いいと思っているんです。タレント活動中は『こんなもんだろう』と開き直っていたし、がんばらなくても『マネージャーさんが持ってきてくれた仕事をこなせばいいかな』と、よくない考えも持っていたので。周囲から評価される世界に無意識に慣れていましたけど、今は自分の軸で何もかも選べますし。だいぶ気がラクになりました」
独自の日本酒専門ECサイト『ゆい酒店』の開業準備をすすめる一方、新潟県の老舗酒造・阿部酒蔵とのコラボレーションによる日本酒づくりも計画中だ。2022年1月3日にスタートした出資を募るクラウドファンディング(2022年3月6日まで)では、目標金額の100万円を上回る額の支援が集まっている。
飲食店や酒蔵からの反応が嬉しい
出資者を募る上では、アイドル時代を知るファンからの支援など、タレント時代の経験はいきていたのか。
「あまり実感はないです。NMB48を卒業したのは2015年7月なので、かれこれ6年以上経っていますし。残っているファンの方はひと握りの印象です。感覚としては、日本酒をテーマに『面白いことをしている』と思ってくれた方が多いのかなと思います。SNSのフォロワーさんやコメントを見ると、日本酒情報を発信している方々も目立っていて。飲食店や各地の酒蔵さんも反応してくれたのはうれしかったです」
夢の実現に向けてまい進する毎日。日本酒の魅力をさらに上手く伝えられるよう、経営者でありながら繋がりある都内の酒屋で接客も経験中だという。
「従業員として、前掛けを付けて店頭に立っています。店内にはたくさんの日本酒が並んでいるので、お客さんから『これはどんな日本酒ですか?』と聞かれたら自分なりに提案して。おすすめしたものを『美味しそうだから買ってみる』と言って、実際に購入してくださるとうれしくなります。ショッピングモール内の店舗なので、いらっしゃるお客さんの年代もさまざまです」