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元NMB48アイドルが明かす、酒屋に転身したワケ「キャリアに悩んでる子に響いてほしい」

ビジネス

完全に別の世界で「日本酒の人」に

高野さん

 しっかり将来を見つめ直そうと思ったのは、コロナ禍で考える時間が増えたことがきっかけだったという。

「タレント活動中、お酒がテーマのCS番組『ゆいぽんしゅ』をきっかけに日本酒の魅力に目覚め、日本酒に関する資格『唎酒師』や『日本酒ディプロマ』も取得したけど、お仕事に活かせていない思いもあって。

 もともと、あれもこれもとできる性格ではないし、それなら完全に別の世界で『日本酒の人』になろうと決めたんです。タレントを続けながらお店をやる選択肢もなかったわけではないけど、1本に絞ろうと考えました」

 タレントとして仕事が少ない時期でも「負けず嫌いなので口に出すのが好きではなかった」と振り返る高野さん。2022年1月8日、経営者として一歩を踏み出してから気になるツイートをしていた。

セカンドキャリアに悩む後輩の子たちへ

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おこがましいですが、今回のプロジェクトを成功させて、グループから抜けても本気で向き合えば成功出来るんだぞ。と証明したいし、みんなの一歩踏み出す勇気になればと思ってます!グループにいる時だけが全盛期じゃないよ!
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 元アイドルの肩書きに対して、色眼鏡で見る人たちがいるのも事実。そんな外野の声を吹き飛ばすかのような高野さんの言葉だった。

「私の所属していたNMB48に限らず、一般的にアイドルの卒業は早いじゃないですか。20代前半でも年長になってしまうのがほとんどで、メンバーでいるうちはファンの方も応援してくれますけど、卒業後はなかなか上手くいかなくて。SNSのフォロワー数を見ると、応援してくださる方の数も明らかに減っていくんです

 でも、環境が変わっていくにもかかわらず、アイドルを卒業した子はセカンドキャリアに悩みながらも『悩んでます』と言いづらいだろうと思うんです。思っていた将来と違っても口に出せず『こうなるはずじゃなかった』と悩む気持ちは、多かれ少なかれ、みんな持っているはずで。私自身も『元NMB48の肩書きでタレントとして上手くいっていたはずなのに…』と葛藤していたし、セカンドキャリアに悩む後輩の子たちに響けばと思った上でのツイートでした」

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