アベノマスクはなぜ配られない?コロナで日本政府が怠っている対策と検証/ダースレイダー
コロナ禍で日本は学んだのか
もしうまくいった対策がわかれば、そこに強化をしてリソースを割けばいい。うまくいってないことは、もうやらなければいい。アベノマスクと呼ばれた布マスクを配らなくなったり、しれっとやらなくなってることはいくらでもあると思うんですけどね。
じゃあ何で配らなくなったのかということを、ちゃんと情報として発信して、その都度社会でコロナ対策への共通の認識、集合知を積み上げていくことが必要だと思います。
しかし、果たしてこのコロナ禍で日本が何かを学んだのか、成長できているのかを考えると、非常に不安があります。
「健康居所確認アプリ」も完全に失敗作
僕自身は自宅療養を経験しましたが、知人で海外に仕事で行って帰国した際の話にも驚きました。帰国者は「My SOS」(入国者健康居所確認アプリ)を強制インストールさせられます。これで現在地確認と健康観察がおこなわれます。
現在地確認は1日に何度かランダムに行われます。1つはGPSを使った報告、もうひとつはAIとの30秒のビデオ通話で顔と背景がわかるようにして現在地を報告します。知人はホテルで6日間隔離された後、一度、成田空港に戻り、そこから公共の交通機関を使わずに自宅に戻り、1日自宅隔離するという、これも不合理な指示を受けていました。
この成田空港への移動中にも現在地点確認が求められ、申告したところ指定されたホテルから動いてると判断されすぐにもとの場所に戻れ! と警告されます。
その上で従わない場合は氏名やパスポート番号を公表すると脅されてしまいます。行政が指定した移動でこんな目にあったらたまったものじゃないですよね。このあたりの設計も完全に失敗していると思います。