体育会系は「就活に有利」は本当か?コロナ禍での変化を当事者らに聞く
就活の早期化で両立が難しい
従来のような縁故が失われただけではない。就活の早期化が進んだ一方で、体育会系大学3年の秋季は部活の主力として大きな大会に出場するなど、部活や大会がピークを迎える。十分な就活時間の確保ができないのだ。
「就活開始時期が3年生の9月以前という回答は、2018年から約20%増加し、この春に卒業する学生では55%に上昇しています。
しかし、大学3年のアスリート学生は大会との両立が難しい上、大企業を中心にリファラルの代わりにインターンシップ参加を採用条件にすることが増え、採用選考に挑戦することすらままならないんです」
インターン参加率は一般学生の約43%
就活を本格的に始める時点でようやく、大手企業のインターン募集は終了していることに気づくアスリート学生も少なくない。
「十分な企業調査や対象企業との関係構築が行えないまま就活を始める事態が頻発していて、入社後の早期退職に至ることも。キャリアコンサルタントが伴走するかたちで、個別支援も可能ですが、当然エージェントに相談できる学生ばかりではなく、カバーできる範囲にも限界があります」