篠原涼子、20代で訪れた“女優への転機”「苦労だって恥だって経験したほうがいい」
「苦労だって恥だって経験」
――やってもいないのに、失敗したらどうしようと考えてもダメだと。
篠原:意外とやったら楽しかったりするかもしれないし、もちろんやってみて恥をかく場合もあるけれど、どんなことでも若いんだから経験すればいいんだと。苦労だって恥だって経験したほうがいい。そんなふうに思っていた気がします。
――篠原さんは、もともと引っ込み思案だった性格が、この世界に入って変わっていったそうですね。
篠原:チャンスを与えてくれたのはこの仕事だし、この世界に関わっているすべての方々、ファンの方、お客様のエール、そうしたものに勇気を与えていただいたことによって、自分が作られていると思います。
感想を偵察に映画館に!
――ご自身の映画などが公開になって、直接観客やファンからメッセージをもらって嬉しかったといった体験はありますか?
篠原:私ね、映画館に素知らぬ顔で行くんです。自分の出演作を観に。それで映画を観終わった直後のカップルの後をつけるんです。耳を大きくしながら(笑)。そうしたときに、「いいよね」とかって声が聞こえちゃったら、もうその夜はテンションが上がっちゃって嬉しくて眠れません。
もちろんそういう意見ばかりじゃありませんけど、いい意見を聞くと元気になるし、人の言葉ってすごく大事だなって思います。それをわざわざ聞きに行っている自分が恥ずかしいですけど(笑)。
――篠原さんの映画を観に行ったら、感想を聞かれているかもしれないんですね(笑)。最後に、今後の展望を聞かせてください。
篠原:変わらずハングリー精神を持ったまま、いい仕事に巡り合っていくことかな。私、現場のスタッフの方が仕事されている姿がすごく好きなんです。そういう方たちの仕事のやり方を見ていると、どんどん自分も触発されてやる気になって元気になる。そして楽しみたくなるんです。だからこれからもそうした人たちと一緒に作品を作っていけたらと思います。
<撮影・文/望月ふみ>