東京03、かが屋…実力派芸人が支持する“8人組”主宰の野望「2か月でコントを100本書いた」
2021年の「M-1グランプリ」にはうち5人で挑戦し、準々決勝まで進出。エンタメ界を席巻しようとしている8人組「ダウ90000」の主宰・蓮見翔さん(24・@Show0408S)へのインタビュー。
結成からわずか1年半弱にしてお笑い界で話題を集め、東京03、かが屋をはじめとする実力派コント師たちからの信頼も篤い彼に、「ダウ90000」結成からターニングポイントまでを迫った前編に続き、今回は書き手としての活動について聞いた。
東京03、かが屋…実力派芸人との仕事
――蓮見さん自身について聞かせてください。ダウ90000のコントが評判を呼んで、外部の芸人さんたちにコントを書くことも増えていますが、そういう仕事はどうですか?
蓮見翔(以下、蓮見):東京03さんももちろんですし、かが屋さんとかラブレターズさんとかの公演や配信にコントを書かせてもらって、それを観たと声をかけてくださる芸人さんも多くて、本当にありがたいです。もちろんみなさん大好きな方々なので、うれしい仕事ですね。
――勝手知ったる人たちには書きやすいものですか?
蓮見:僕は100%「あて書き」なので、基本的には観たことのある人にしか書けないです。
――依頼された仕事の場合は自分らしさよりも、相手の人らしいものを書くことを優先させる?
蓮見:そうですね。そこで書いてみて、相手らしくもあるし、自分らしさもある真ん中のコントが書けたらいちばん気持ちいいですね。
3時間後の俺が思いついていなかったらダメ
――今までの作品で「真ん中のコントが書けた」と実感したものはありますか?
蓮見:「夜衝」(2021年7月にされたコントライブ。玉田真也、神谷圭介が企画、伊藤修子、森本華ら演劇畑の役者たちが多く出演)はだいぶうまくいった気がします。「この人たちが出たからウケた」というコントを何本か作れたのはうれしかったです。
――書くことは、苦ではないですか?
蓮見:依頼いただいて書く1本目は、すでにイメージがあるからわりとすぐ出るんです。でも、自分たちのコントライブで8本くらい書かなくてはいけない、みたいなときは書きはじめるのは遅いですね。最近ありがたいことに忙しくさせてもらっているので、設定のストックがもう全然なくて。
「今日中に3本書かなきゃいけない、1本は設定もない」みたいなときは本当に震えています。「3時間後の俺が思いついてなかったらもうこの仕事はダメだ」と思いながら……。毎回無理やりひねり出して、たまたま間に合ってるくらいの状況です。ただ、本公演の期間はひとつの設定で演劇を書き続けるので、その間にどんどんストックができる。だからいまは本公演が待ち遠しいですね。