2歳児救出のスーパーボランティア78歳の名言録「梅干しは種も食べる」
「(ぼろぼろの救助袋を)まだ使って38年目ですよ」
「テレ朝news」(8月15日)など
お昼の情報番組に生中継で出演した尾畠さん。理稀ちゃん捜索時に背負っていたことで話題になった救助袋(リュック)を披露しました。
長年のボランティア活動のためか、ところどころ破れ、年季の入った救助袋。しかし、尾畠さんは「(使い始めて)まだそんなに日はたってない。38年目です」と、豪快に笑っていました。
さらに「日本っちゅう国は資源のない国じゃから。だけど知恵が無限にあるんですよ」と、独自の理論を展開。
別の番組では「なぜ大分県からわざわざボランティアに訪れたのか?」を聞かれ、「わざわざじゃないですよ。日本人だから。言葉が通じるから私は日本中どこでも行きます」と、日本人としての信念を述べていました。
「傷は自分で縫う」
※『週刊文春』(8月30日号)
テレビだけでなく、週刊誌でも「尾畠さん サバイバル健康法を語る」(週刊文春8月30日号)、「尾畠さん 肉体美をつくった食生活」(週刊新潮8月30日号)など、その常人離れした体力と、健康法が取り上げられていました。
そんな尾畠さん、特に驚きだったのが、65歳まで営んでいた鮮魚店で包丁で手を切ってしまった際、なんと、「自分で傷口を縫って治していた」というエピソード。
しかも、ときには奥さんに傷口を縫うのを手伝ってもらったそうです。その奥さんですが、8月17日放送の「ミヤネ屋」でMCの宮根誠司に聞かれると、尾畠さんは「奥さんは5年前に用事があってまだ帰ってこない」と笑顔で答えていました。
奥さんに一体、何があったのでしょう、やや気になりますが……。
「野菜は、虫が食ったものしか食べない」
※『週刊新潮』(8月30日号)
食生活も独特な尾畠さん。
先ほどの文春の取材には「レトルトの白米パックに水をかけて『今日は何を食べてもうまいわ~』と会心の笑顔」という描写が載っていましたが、一方、同日発売の『週刊新潮』では、食生活のこだわりを披露。
「小学5年生から農家へ奉公に出されていました」と自らの過去を語ったうえで、「私は穴の空いた野菜、つまり虫が食ったものしか食べない。スーパーの野菜は農薬を使っているから買いません」とキッパリ。どうやら自宅の裏庭に里芋や、ツルムラサキ、ニガウリが自生していて、それを食べているようです。
しかし、文春のほうでは「野菜を買うときは、虫が食っとるヤツをわざと選ぶようにしています」「農薬や添加物と言った不自然な物はなできるだけ避けるようにしています」とも語っており、完全に自給自足しているわけではないようです。
スーパーは利用しているの? 利用していないの?など、数多くのインタビューを受けてきたためか、尾畠さんの発言をこうしてまとめてみると、矛盾しているものもちらほらありました。
しかし、大事なのは、小事にとらわれず、豪快に大局を捉えるこの精神なのでしょう。そこから生み出される猛烈なパワーと行動力が今回の奇跡の救出を呼び込み、さらに私たちを惹きつけているのかもしれません。
一躍スーパースターとなった尾畠さん。私たち若い世代から見ても、学ぶべきことがたくさんありそうです。
<TEXT/bizSPA!編集部>