先が読めない「VUCA時代」が不安な人に教えたい、シンプルな判断基準
不確実な時代をどうサバイブするか?
まずメンタル的には、何があっても「平常心」を保つように心がけることです。平常心は、平穏な心とも言えますが、感情に振り回されずに、冷静に事実を観察することです。
たとえば、コップに水が半分あるとします。この時、ネガティブに「もう半分しかない」と捉えて落ち込むのではなく、ポジティブに「まだ半分もある」と捉えて安心するのでもなく、単に「半分ある」という事実を受け止めます。
いっけんポジティブに捉えたほうがよさそうですが、「まあ、どうにかなるだろう」と気楽に考えて、何もしていないと、「あの時に手を打っておけばよかった」と後悔することにもなります。
逆に、ネガティブに捉えた場合、リスクに備えて手を打てばよいのですが、「もうダメだ。何もできない」となってしまう恐れがあります。実際にはさまざまな解決策があるのに、心理的に視野が狭くなり、とるべき行動が見えなくなりやすいからです。
取引先に送ったメールの返事が来ないなら…
ですので、ネガティブにもポジティブにもならず、冷静に状況を観察して、できることをするのがサバイバルにはよいのです。そして、「もしかしたら、こうかもしれない」と思いついたことは、アラームが鳴っていると捉えて、放っておかずに確認したり、備えたりしておきましょう。
たとえば、取引先に大事なメールを送ったのに返事が来ないとします。「何かが原因で怒らせたのかもしれない。怖いから連絡できない」とネガティブになるのでもなく、「きっと読んでくれているはず。忙しいから返信できないのだろう」とポジティブになるのでもなく、確認しましょう。
もしかしたら、メールが届いていないかもしれないし、読んでいないかもしれません。あるいは、怒っているかもしれないし、忙しいから返信できないのかもしれません。いずれにしてもすぐに状況を確認して、対応したほうがよいでしょう。
そして、仕事のキャリア形成では、予測できないことではなく、予測できることに目を向け、そこに注力しましょう。