「ポケモンカード」プロゲーマー24歳が選んだ道。生活困窮で激やせ!の過去も
お金が底をついて激やせした時期も
――どうして、ポケカゲームを止めようと?
シマダ:性格的に、2つのことをこなすのが難しいと自覚していましたから。ただ、就職する前に、そういった自分の性格を実感する出来事がありました。実は、学生になって1人暮らしをはじめたとき、実家で居たときとは比べようのないぐらいズッポリとポケカゲームの世界にハマってしまったんです。
でも学生なので勉強もしなくてはいけなかったし、学費や家賃以外の生活費は自分で稼ぐという両親との約束があったのでバイトもこなす日々でした。
毎週土日には大会があったので、平日の昼間は授業に出て、その間にバイトへ行き、大会の会場へ行く移動中に勉強。合間を縫ってカードゲームについての知識を深めていたので、睡眠は授業の合間に仮眠を取るといった感じでした。
そんな生活を続けているうちに、大会の交通費でお金が底をついて激やせし、このままではヤバイと思って両親に助けを求める電話をしました。とにかく、心身ともに限界を迎え、疲れきっていたのだと思います。
親バレとプロゲーマー模索のはじまり
――ご両親にポケカゲームにハマり過ぎていたことがバレしまったとか? 怒られましたか?
シマダ:怒られるより心配されました。でも僕自身は、学費や家賃を出してもらっている両親に対して申し訳ない気持ちでいっぱいでしたし、すべてに全力投球してしまった自分の性格についても、あらためて悩みました。
けれど、2020年春頃にコロナ禍で授業がリモートになり、大会も中止になって時間にゆとりができたとき、やっと自分自身と向き合うことができたんです。以前から立ち上げていたYouTubeチャンネルで本格的にポケカゲーム関連の動画を配信するようになり、プロゲーマーの道を模索しはじめました。
――なるほど。そんな紆余曲折が……。
シマダ:両親も安心させたいですし、僕のルーツでもある「おもちゃの桃屋 二軒屋店」(徳島県徳島市二軒屋町)をポケカゲームの聖地にしたいとも考えています。