ファミリーマート初代CMOが語るモチベ維持のコツ「仕事はシミュレーションゲーム」
周りを幸せにすることが自分にとっての幸せ
清水:地震などを経験し、より自分が好きなことをしたいと思う中で、この後に出てくるマクドナルドやファミリーマートなども全部流れとしては決まっていたんですか?
足立:もちろんはじめから決まっていたわけではありませんが、僕の中では流れは一緒なんですよ。マクドナルドに行ったのも、当時マクドナルドは上手くいっていなかったので立て直したらとても面白いし、色んな方々を幸せにすると思ったんです。
大学を卒業するときに「自分はなんのために生まれてきたのか」を書かないと卒業できなかったのですが、悩んで考え抜いた結果、「周りの人を幸せにすること」が自分にとっての幸せであるという結論になりました。
会社というのは規模が大きいほど関係者も社員もたくさんいます。業績を良くすることができたら、たくさんの人を幸せにできるので、業績が悪いところをなんとか良くしていこうという気持ちでやっています。
足立流の励ましのコツとは?
清水:足立さんの働き方にすごく憧れます。ここで、足立さんにぜひ聞いてみたいことがあるという方からメッセージが届いています。
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(株式会社インフォバーン代表取締役社長、田中準也氏)
インフォバーンの田中でございます。足立さんとは1968年・申年・早生まれ、目がつぶらということとガンダムが好きという共通項だけで勝手にシンパシーを感じているんですけれども。
沖縄カンファレンスでバンドを組ませていただいたりとか、彼がボーカルで僕がベースだったりと、回数は多くないけど濃い瞬間を過ごさせていただいています。
いつもニコニコしている足立さんに質問なんですけど、例えば部下が落ち込んでいたり、テンションが上がっていなかったりしたときにどうやって背中を押してあげるというか、エンパワーメントしてあげるのか、足立流の励ましのコツとかあるんでしょうか? ぜひ教えてください!
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足立:元気がない人をいかに元気づけるかという話だと思うんですけど、大きく3つくらいあります。まず、嫌なことがあって落ち込んだとしても、選択肢は3つしかないと伝えています。嫌な場所から出ていくか、嫌な状況を変えるか、我慢するかしかない。どの選択肢を取るか決めると、自分のアクションが明確になるんですよ。悩むのではなく、できるだけ前向きにアクションとして考える、というのがひとつ。
2つ目は、周りの状況や環境を言い訳にしないで楽しむことが大事です。状況が整っているときに上手くいくのは当たり前で、そうでない時でも結果を出していけることがとても大事なんですよね。仕事でも、上手くいかないことを何とかしながら前向きにやっていくことが、最終的には一番楽しいと思っているし、苦難も楽しめると一番いいと思います。
3つ目は、自分でコントロールできるものだけを考えることです。モチベーションというのは自分で引き出すものなんですね。自分でコントロールできないことに影響されて落ち込むのはとても良くないです。天気が悪いからって落ち込んでも天気は良くならないし、景気が悪いからって落ち込んでも景気は良くならないですよね。考えてもしょうがないんです。最終的に自分でコントロールできることだけを考えて自分でモチベーションをあげることが大事です。