“M-1王者”錦鯉が語る、人生の転機と4万円の白スーツ「周りの目が違う気がした」
「ダウンタウンになりたい」が崩壊
――現在ブレイク中のおふたりですが、下積みも長かったかと。改めてこんな大変な暮らしだったと振り返ると?
長谷川:僕は当時遅めの23歳のときにスタートしたんです。札幌の実家にいたときは寝るのと食べるのに困らなかったんで、そこまで大変じゃなかったです。上京してからの30代ですよね。30歳から40歳が地獄の10年間。築60年の家賃3万円の風呂エアコンなしのアパートで、流し台がステンレスじゃなくて石でできたネズミが出る家に住んでました。電気とか水道も止められていました。
――今の若手はあまり経験してないかもしれないですね。
長谷川:ないと思いますよ。今はアルバイトして、贅沢しなければ、YouTubeとかSNSを頑張れば稼げたりするので。
渡辺:僕は東京出身なので苦労エピソードとかもそんなにないんですよね。
――学生時代からスポーツマンですし、あまり影の面はありませんかね。
渡辺:スポーツって言っても、野球とかアメフトとかをちょっとやってただけで、自慢できるところもないですし。よくいるモブキャラですよ。まず演者としての才能が全くないですから。お笑いにしても入った当初はダウンタウンさんになりたいと思ってましたけど、そんなのすぐに崩壊しました。いろいろやって、ピン芸人では無理だなと思ったので、雅紀さんに声をかけたんですけど。
ふたりで歯が10本ないコンビ
――やっぱりおふたりが出会えたことが良かったんですね。ちなみにふたりで歯が10本、長谷川さんが8本、渡辺さんが2本ないと聞きましたが現状は?
長谷川:ないですね、8本。
渡辺:本当は?
長谷川:10本……。
――なぜそんなことに。
長谷川:虫歯が痛くなってきても、痛みが治まる薬を塗ってたら大丈夫だったんですよ。それで放っておいたら歯が溶けちゃって。歯医者さんに行ったときにはもうきれいに治療するしかなくて、奥歯を全部きれいにしてもらってから、入れ歯にするって言われたんですけど、きれいにしてもらったところで面倒くさくなってそのままです。