非正規社員にもボーナス支給を。企業の言い訳「原資がない」はウソ
年代による給料の差を是正すべき
さらに、長期的には「基本給の◯か月分」というボーナスも見直しが必要。このような年功序列重視で一律のボーナス制度は、40代になってようやく報われる仕組みであり、若年層には苦しい時期が続きます。
それよりも、基本給にボーナス分をまんべんなく盛り込み、年代による給料の差を是正すべきです。このまま若者の給与を増やさなければ彼らは待遇のいい海外企業に引き抜かれ、ただでさえ少子高齢化が進む日本にとっては致命的な損失となるでしょう。
もはや日本に経済成長の余地はありません。みんなが高年収を追い求めるのではなく、ある程度の分配で暮らせるように、住宅費や教育費、医療費の負担を軽減する政策が必要でしょうね。
<取材・文/沼澤典史(清談社)>
【藤田孝典】
社会福祉士。NPO法人ほっとプラス理事。反貧困ネットワーク埼玉代表も務め、貧困問題へ提言をしている。近著に『コロナ貧困 絶望的格差社会の襲来』(毎日新聞出版)
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