「もうダメだ…」仕事のピンチから自分を救う“もしも思考”3つ
自衛隊式「IDAサイクル」は客観力が身につく
さらに、客観的に捉える力を身につけるためには、自衛隊の作成遂行の考え方「IDAサイクル」が参考になります。
IはInformation(情報)です。戦略を立てるときに、さまざまな情報、とくに相手の情報を集めます。情報が集まったら、方針を決め、行動します。DはDecision(決心)、AはAction(実行)で、IDAの順番で回していきます。
この「IDAサイクル」を活用し、仕事で何か不安を感じる場合、まず情報収集をします。分からないから不安になる部分も大きく、調べていくうちに様子が分かり、安心できたりします。情報が集まり、いくつかの選択肢が出てきたら、それらを比較して、なるべく少ない労力で効果の高いもの、もしくは自分に合うものを選び、方針を決めます。そして、実際に動いてみます。
さらに、動いてみた後、不足している情報、新たな情報を収集し、また方針を決めて、動いてみます。IDAを繰り返すのです。
動いた後の「情報収集のコツ」
とくに不安な時やネガティブな時は、なかなか動けないですし、むやみに動いて状況を悪化させるよりも、まずは情報を収集し、冷静になってから方針を決め、動いたほうがよいのです。
情報収集のコツとしては、なるべく一次情報を集めることです。一次情報とは、情報源が分かっている、オリジナルの情報です。公的機関や信頼できる情報源の情報、自分が直接確認できた情報を集めましょう。
これに対して二次情報は、人から見聞きした情報、一次情報をもとに加工、編集された情報です。一次情報よりも信頼性は落ちます。さらに、三次情報は、情報源が分からない情報で、信頼性は格段に落ちます。たとえば、ある会社のことを調べるのなら、その会社のWebサイトに掲載されている情報が一次情報で、人から聞いた二次情報や、情報源が分からない三次情報は、正しくない可能性があります。