注意をしてもサボり続ける後輩

　そこから数日間、向井さんは適当なタイミングでLさんと連絡を取り様子を確認しましたが、やはりサボり続けているようでした。向井さんにサボっていることを打ち明けている安心感からなのか、平気でチャットを無視するなどの行為も増えていきます。

「様子を見ていて朝礼後2時間くらいはいつも寝ていることがわかりました。しかも、だんだん会社をバカにするような発言もし始めて、仕事を舐めきっていてもうどうしようかと。再三注意はしたんですが、僕のことを見下しているのかまったく言うことを聞いてくれなくて」

　これ以上Lさんを暴走させるわけにはいかないと判断した向井さんは、上司に事の顛末を報告しました。すると上司からLさんの業務効率が急激に落ちており、怪しんでいたことを知らされたのです。

サボりが発覚した後輩の末路

　その後Lさんを含め他の報告役の社員から名前が上がった後輩に対し、上司から直々に注意がありました。そしてそのメンバーは週3日で出社するよう言い渡されたのです。ほとんどの社員は反省してきちんと出社していたようですがLさんは違いました。

「週3出社が決まった瞬間にLくんから『チクりましたよね？』と怒りのLINEが来ましたね。もう彼にとっては僕は悪役でしかないと思ったので、もう一度注意をしてそのLINEも上司に報告しました」

　その報告を受けて再度上司から注意されたLさん。するとその場で「辞める」と宣言し、翌日以降、出社しなくなったのです。その後正式に退社となり、Lさんとはそれ以上関わることはなくなってしまいました。

「Lくんはプライベートと仕事が上手に分けられないタイプだったんでしょうね。上手くフォローができなかった自分にも反省しました。うちの会社はこのままテレワークを続けるようなので、後輩たちが家でも楽しく責任を持って仕事ができるようフォローがしていきたいと思います」

＜TEXT／つる＞