10分で商品を配達するネットスーパー「ダークストア」、実態を運営企業に聞いた
配達員という仕事にあこがれを
山本氏は「お客様にも我々が安全最優先ということをご理解いただき、安心して使っていただけたらと考えています」と語る。
「あまりに遅くなってしまった場合は、お客さんに粗品など渡す場合もありますが、スピードについては十分に評価をいただいていると感じています。早いのは、何か無理をしているからではないということをきちんとお伝えしていければと思っております」
またOniGOは時給1500円(取材した2021年10月時点)と、通常のデリバリー系アルバイトよりもあえて高い相場で募集している点も特徴だ。
「配達員という仕事が報酬面含めて憧れとなるような環境を作っていきたいです。配達ルートをよくわかっているということ以外にも地域の方々とのつながりという点も重要かと思っています。例えば配達中にこれまでご注文いただいたことがあるお客さんとすれ違った際には挨拶をする、といった形です」
都心から徐々に拡大予定
コロナの新規感染者数が減少し、外出自粛などの制限も解除された。人流が再開されることでデリバリーサービスには苦境かと思いきや、「デリバリーサービスの認知度が上がり、利便性が認識されているので、そこまで大きな影響は出ないと考えています」と語る。
「むしろ完全にロックダウンとかがあれば影響は受けるかもしれません。今後ですが、品揃えの拡充、そしてリピート率を高めるために愚直にサービス改善を続けていくつもりです。それこそがOniGOのサービスの発展そのものであり、ピッカー、ライダーと力を合わせてより良いものにしていく所存です」
ダークストアは外出したくない人や時間を有効に使いたい人に役立つサービスで、すぐに配達してくれる事業は地方でも需要がありそうだ。新しく設立したOniGOが、今後どんな展開を見せてくれるか目が離せない。
<取材・文・撮影/大川藍>