尼神インター渚、37歳で映画初主演。苦しかった時期を救ってくれた“先輩芸人の言葉”
嫌なことは考えなければいい
――ということは、悩んで落ち込むこともない?
渚:もちろん悩みはゼロではないですけど、悩んだところで何も解決しないのであれば、悩まないほうがいいかなと。私は嫌な思いをしたくないので、そのためにはどうしたらいいかなと考えたときに、嫌なことは考えなければいいんだと気が付きました。人によっては「それは逃げているだけだ」と言うかもしれませんが、私の人生なので誰かに文句を言われる筋合いはないですよね(笑)。
――確かにそう考えると、楽になれる気がします。ちなみに、ご自身の転機としてはどのようなことが挙げられますか?
渚:私は周りの人に恵まれているので、そういう意味ではつねに転機と言えるかもしれません。今回も、演技で私を使うなんてあり得ない話ですが、私をあてがきした脚本を書いてもらえるなんて恵まれていますよね。
大工をしていたときも、本当は芸人になりたいとわかっているのに親方は大工の仕事を教えてくれました。普通だったら、やめるとわかっている人に仕事を教えるなんて面倒ですよね? でも、そのおかげで芸人になってから大工に関係するお仕事をいただくことができ、いまに繋がっているので、そう考えるとすべてが転機だなと思います。
とろサーモン久保田に救われた過去
――そのなかでも、先輩からかけられて救われた言葉があれば、教えてください。
渚:実は、上京したばかりの頃に、ホームシックになっていた時期があったんです。そんな私の状況を知ったとろサーモンの久保田(かずのぶ)さんがご飯に誘ってくれて、「のびのびやれ」「嘘はつくな」と言ってくださったときは救われました。
とろサーモンさんは番組や時間帯に関係なく、自由に攻めたことをしてきましたが、そこで視聴者に寄せることなく自分たちが面白いと思っていることを貫いてきた人たち。めちゃくちゃ苦労もされていますが、面白いから世間で認められ、いまでは視聴者のほうがついて行っていますよね。
そういったことを証明している方々なので、説得力があるというか、言うことを聞かずにはいられないんです。いろんな意味ですごく参考になるおふたりですし、私にとっては大きな存在ですね。