先輩が過労で吐血も…薄情すぎる職場に、30代男性が退社を決意するまで
次の現場でも怒号が飛び交っていた
それでも津田さんは自分が希望して入社した業界だけに終電生活に耐え、実戦のなかで勉強しながら、納品にこぎつけました。
初めてのプロジェクト完了させたことで、心身ともに一息ついた津田さん。しかし、会社は待ってくれません。今度は別の現場に入ったそうです。
「3週間くらい暇だったのですが、その後出向で協力会社での常駐を命じられました。家から遠いので『考え直してもらえないか』と言ったのですが、半強制的でした。いざ現場に行ってみると、こちらも納期が見えない、プロジェクトメンバーが顧客に怒鳴られるなど、混乱した現場でした」
責任感が強い先輩社員との出会い
連続して厳しい環境に身を置くことになった津田さん。そこで、気の合う先輩社員と出会います。
「現場に同じ会社の原さん(仮名・35歳)という方がいて。自分の悩みや疑問を親身になって聞いてくれる良い人だったんですが、現場がそんな先輩を利用するんですよ。
口頭で『ここをこうして』と客から仕様変更を受けると、簡単に受けてしまう。責任感が強いので、人に迷惑をかけまいと、自分ですべてこなして、しかも笑っている。すごい人だな、と思いましたね」