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ライザップ瀬戸健社長 急成長を支えたとM&A戦略と“ジジ殺し”

ビジネス

 何より近年のライザップグループ急成長において見逃せないのは、積極的なM&Aによる展開です。

 M&Aとは、企業の合併と買収を意味します。ライザップは、赤字企業を集中的に買収、再建を行い、抱えているグループ企業の数は現在70社以上。今年度3月期の営業利益は135億円にのぼり、M&Aによる割安購入益は全体の55%である74億円を占めています。

 また、今年6月24日からは、同年3月に電撃引退を発表した元カルビー株式会社会長兼CEO・松本晃氏を代表取締役COO(最高執行責任者)に迎えての新体制が始まりました。

 松本氏は、2009年から9年間にわたって会長兼CEOを務め、高コストにあえいでいたカルビーを立て直し、シリアル「フルグラ」を大ヒットさせて業績をV字回復させたカリスマ経営者です。

「うちの会社はいまのベースでは、意外としっかりと回っているんですが、これから売り上げのケタを変えていくうえで、やはり課題だらけなんです。松本さんとお話したときも、課題の話しかしていないぐらい」

 松本氏招聘の理由について、瀬戸社長は「BUSINESS INSIDER JAPAN」の取材にこのように語っており、ライザップの攻めの経営姿勢が顕著に現れています。

元カルビー会長にも“ジジ殺し”と言わせる瀬戸社長の人柄

会議 社長

 番組放映を受けて、以下のような意見がネットに寄せられました。

「瀬戸社長の明るさとポジティブさが素敵! 押し付けがましく感じないのがすごい」

「ジムの経営だけでなく、赤字会社を買収し黒字転換したり、有名企業のヘッドハンティングをしたり、今後の発展に期待」

「ライザップの社長がとてもかっこいい。自分と同い年と聞いて、少し落ち込んだけど、情熱を持ち続ける姿に刺激も受ける

 どれも情熱的に仕事に取り組む瀬戸さんの人柄に惹かれた、という声が大半を占めています。彼の活躍に感銘を受け、自身の仕事へフィードバックする、という声も少なくなく、それだけ魅力がある証拠と言えそうです。

 番組内でも、常に笑顔で質問に答えつつも、時折情熱的に熱弁を振るう瀬戸社長。若くして企業を束ねてきた実力に、謙虚で穏やかな人柄を思わせる姿が印象的でした

 6月24日の株主総会以降、代表取締役が2人体制となったライザップグループ。買収で増えた赤字企業の再建などまだまだ課題は山積みですが、中期経営計画「COMMIT2020」実現に向けて、ますます今後の動向が見逃せません。

<TEXT/湯浅肇>

中高を一貫の女子校で過ごし大学で美術を学ぶ。公立美術館で2年半の勤務を経て、現在は時事やビジネス情報を中心に執筆をする。旅行と音楽と犬が好き

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