五輪で世界が注目!「食品サンプル」会社の女性社長に聞く、変遷とこれから
ミルクボーイのM-1優勝でポップを作成
――商品の入れ替えも早いと思うのですが、そのあたりの見極めはどう行っていますか。
倉橋:流行りの食べ物はうちにとっては欠かせません。過去には白いたい焼きやパクチーが売れましたね。季節ともリンクしていて、例えば夏はスイカが売れやすくなるんですが、秋になるとぱたりと売れなくなるという傾向も。流行や季節感を見誤ると、売り逃げることもあります。
あと、店舗の近くに吉本の劇場があるのですが、そのせいもあってかお笑いとの結び付きは強いかもしれません。流行のネタに食べ物が登場すると、それが売れますね。最近だとミルクボーイさんがM-1で優勝した際など……。早速コーンフレークのタイピンを作り、「コーンフレークやないかい」のポップを付けて売り出しました。
歴代で一番影響があったお笑いネタは、ピコ太郎さんの「PPAP」ですね。日本人だけでなく、海外からも人気が高く、関連商品は1年半ほどのロングセラー商品となりました。
過去もっとも売れたアイテムは…
――流行をすぐさまチャンスに変える力に圧倒されます! そんな倉橋さんでも、予想外の商品が売れることはありましたか?
倉橋:印象深いものでは「芋けんぴはありますか」という問い合わせが増えたことがあって。急な問い合わせの増加を不思議に思っていると、ある漫画で「芋けんぴ、髪に付いてたよ」というセリフが話題になったらしく……。あと、すぐ近くにアイドルグループのNMB48の劇場があるのですが、楽曲でリンゴやねぎをモチーフにしたものがあるそうで、発売日には関連商品がたくさん売れました。
――逆に、当初から安定して人気なアイテムはありますか?
倉橋:皮がついた「むきかけみかん」は反響が大きく、年中売り上げが良いです。なぜか世界中から人気があり、いまだこの商品を超えるものは出ていません。いつか「みかん越え」の商品を出せるよう、日々アイデアを出し続けています。