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“アフリカの北朝鮮”エリトリアで感じた圧倒的な貧富の差

コラム

帰りの道でバスが来ない!

ケレンでのバス待ち

ケレンでのバス待ち、結局バスは来ず

 首都アスマラから約100キロメートル離れたケレンという都市へ朝から向かい、現地を観光したのですが、アスマラへ戻る14時頃のバスを待つためにバスターミナルへ到着したものの、結局、帰りのバスが来ることはありませんでした。

 17時頃、「今日はもう来ないね」とバスを待っていた地元の人が帰り始めました(日本ならありえない話ですが、エリトリアでは日常的なのでしょう)。

 怒るわけでもなく、いつも通り、といった感じでその場に居た人たちで雑談しながら去っていきました……。

 私は大きな荷物をアスマラのホテルに置いたままで、さらには翌日朝にはアスマラの空港から帰国する予定だったため、仕方なくタクシーでアスマラへ向かうことに。値段交渉はせず、言い値で150米ドル。あとで調べたところ相場通りでした。

知り合いの子供を勝手に同乗させるタクシー

バスが来なければ

バスが来なければひたすら歩く

 アスマラへの移動中に驚いたのは、ケレンから近くの集落へ帰ると思われる子供が何組も道路を歩いていることでした。近くといっても集落は数キロから十数キロ離れています。おそらく2~3時間はかかるでしょう。

 タクシーのドライバーが言うには「子供たちは毎日集落とケレンを往復している」そうです。さらにはドライバーは顔見知りの子供を見つけたとき、私が乗っているにもかかわらず、タクシー後部座席に乗せて彼らの家まで送るのです。

 バスが来なかったためか、至るところでヒッチハイクをする人たちがいたのですが、子供たちと送ったついでに、さらにタクシーは途中で若者3人を拾って、5人のタクシーは3時間かけてアスマラに戻りました。

 海外では日本の常識が通用しません。今回のエリトリアは極端な例ですが、東南アジアやヨーロッパでも文化や常識の違いに驚かされることがあります。そんなギャップを受け入れて楽しむことが、私にとって海外旅行の一番の醍醐味です。

アスマラ市街

アスマラ市街

●マイナー国旅行のポイント
・時刻表どおりに来ればまだ良いほう。そもそもバス・電車が来ない場合も!
・翌日帰国など動かせない予定があるときの長距離移動は要注意!
・マイナーな国でも、今はネット検索で現地の情報が手に入る!

※値段はすべて当時の為替レートによる換算値

<取材・文・撮影/的場雄一郎>

1988年生。学生時代にサッカークラブの開催警備アルバイト。現在は会社員だがシフト勤務であることを利用し、休日に世界を旅行する。パスポートのスタンプは約40ページ分埋まり、そろそろ一杯になる。他の趣味は競輪とスポーツ観戦

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