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ワクチン接種義務化で対立が進むアメリカ、「家族や友人間が分断」の背景

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カリフォルニア州知事のリコール選挙でも分断が!?

 民主党支持者が多いカリフォルニア州では、ギャビン・ニューサム知事(民主党)に対して、新型コロナウイルス感染抑止のための規制が住民の怒りを招き、知事のリコール投票を2021年9月14日に実施することになった。ニューサム知事の後任には、共和党からケイトリン・ジェンナー氏やラリー・エルダー氏などが立候補を表明している。

 ケイトリン・ジェンナー氏は、元オリンピック選手でトランスジェンダーのタレントであるため、自由な発想が見受けられる。2021年8月12日放送のテレビニュース(英字記事)で、ワクチン接種を推奨しつつ、ワクチン未接種者への理解も示し、「自分にとって最善と思えることを行なう個人の自由が必要」という発言がリポートされた。

 ラジオパーソナリティのラリー・エルダー氏は、2021年8月13日放送のテレビニュース(英字記事)で、「私が知事になったらマスク着用とワクチン接種の義務を廃止する」と強調する発言がリポートされた。

 このように知事リコール選挙の立候補者たちの「ワクチンをめぐる分断」も始まっている。米国の「ワクチン接種者 vs ワクチン未接種者」、この対立は今後どうなっていくのだろうか。注視したい。

<TEXT/藤本庸子 Yoko Fujimoto>

米国カリフォルニア州ロサンゼルス33年在住のフリーランスライター。雑誌「アンアン(anan)」「メンズクラブ(MEN’S CLUB)」などのライターを経て、米国へ移住。米国起業家向け雑誌トップの「Entrepreneur Magazine」にてスタッフライター、NHKラジオ第一放送「ラジオ深夜便」ワールドネットワークにてリポーターの経験も。現在、新聞、雑誌、ウエブサイト、ラジオ、テレビなど、さまざまな分野および媒体をこなす

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