上場前のベンチャー株を買う方法があった!海外では1900%の投資リターンも
イギリスでは1900%リターンの事例も
そんな株式投資型クラウドファンディングのプラットフォーム「FUNDINNO(ファンディーノ)」を日本で最初に運用した日本クラウドキャピタルの向井純太郎氏にも話を聞いた。
「現状では投資に対してリターンが発生したケースは5件ほど。企業を応援したい人が投資している、と表現するのが正確な状況です。日本では2015年からこの制度が解禁されたのですが、2019年までの累計調達額が29億円と市場規模はまだ小さく、広く認知されていないためでしょう。
しかし、2011年から制度が始まり、2019年までの累計調達額が1600億円を超えるイギリスではRevolut社が約2年で1900%、Bidstack社が約3年で500%という大きなリターンが出ている。日本でもこれから浸透すれば、こうした夢のある実例は生まれるはず」
日本でエグジットした企業
日本でエグジット(上場やM&Aで、投資家に利益をもたらす)したのはどんな企業なのだろうか。
「卓球のプロチーム『琉球アスティーダ』が、今年の3月にマザーズへの登竜門といわれている、TOKYO PRO Marketに資金調達開始から1年3か月で上場し、株価は1.5倍になりました。ほかにも『漢方生薬研究所』が調達開始から1年半でエグジットし、株価は1・5倍に。年利で考えると30%程度なので、基本的には長期保有の投資ですが、短期間で大きなリターンが出る期待も持てます」(向井氏)
ファンディーノでエグジットを成功させた企業のうち、2社は非公開であるものの、スタートトゥデイ社長の前澤友作氏が出資した『シーバルーン』『フィッシュ・バイオテック』という説が濃厚。前澤氏のような日本有数の投資家も株式投資型クラウドファンディングに注目しているなら、市場にとって好材料だろう。