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4人組バンド「緑黄色社会」から、働く20代へのメッセージ「焦る必要はない」

暮らし

結成記念日に込み上げた思いとは

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穴見真吾(Ba.)

――7月4日にバンド結成9周年を迎えました。この9年間は、どういう時間でしたか?

長屋:じつは、ちゃんと結成記念日を決めたのもわりと最近のことで、今まではお祝いしようにもできなかったんです。なんとなく毎年「今何年目だよね?」って感じだったので、ちゃんと決めたかったという事情もありました。

小林:このバンドに真吾が入って、最初のライブの日を結成記念日にしたんですよ。

長屋:具体的な通過点というか、わかりやすい目印があることで、自分たちも「ここからまた頑張ろう!」という気持ちにもなるし、お客さんからも同じことでお祝いをしてもらえることは、すごくこの先のモチベーションにもなるんです。今までのことを振り返る、ひとつのいいきっかけにもなりますし。

小林:ちょうど7月4日にワンマンライブをしたのですが、スタッフさんがサプライズでケーキとか出してくれて。

穴見:みんな泣いてた(笑)。

小林:全然意識をしていなかったんですよね。9周年だけど自分の中で軽んじていたというか。改めて祝ってもらったら、いろいろな想いがめぐって、「数年間いろいろなことがあった」「よく続けてこられたな」と。そして「これからも続いていくんだな」という感覚にもなりました。いろいろなことを1秒間で50個くらい考えて(笑)。

長屋:自分の誕生日よりもうれしかったですね。

ひとりじゃできなかったことが、4人ならできる

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peppe:本当にコツコツ、ひとつひとつ積み上げて、メンバー同士、ないものを補いあって、もちつもたれつでやってきました、出会って10年くらいになりますが、きっとこれからもそうなんだろうなっていう。

穴見:あの瞬間、一番いい夏だったかもしれない。あの会場の景色、いまだに鮮明に覚えています。

――今思えばそのとき、自分の人生が変わる予感や感覚はありましたか?

穴見:そうですね。まさに。ちょっと『都会のトム&ソーヤ』に近いところがありますよね。「何か始まるぞ、これ!」みたいな。壱誓が「マイルストーンの種」という曲の歌詞を思い付いたと持って来た日から、これは何かが始まるなとは思いましたね。

長屋:このバンドには、運命や奇跡という言葉が本当にピッタリで、まったく照れ臭くなく言えるんです。いろいろな偶然が重なって今があり、みんなが1個でも違った選択をしていたら、出会ってもいなかった4人で。こんなに長い間、音楽を続けられていることも、運命で奇跡だと思うんです。

“マチトム”で言うと、ふたりの関係性。それぞれひとりだと自信がなく上手くいかないような気がしていても、ふたりになった瞬間にパワーが出てきたり、ふたりならできるという気持ちは、わたしたちの中にも通じるものがあるなと思いました。「ひとりじゃできていなかったことが、この4人ならできるだろうな」と感じる瞬間がたくさんありました。

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