ネットに潜む怪しい起業話「年商3億円、誰でも成功…」その共通点と対策
WEBマーケティング塾を主宰している株式会社マーケティングフルサポートの代表・仙道達也が、コンサル・コーチ・講師業などの「自身の経験や経歴を活かしながらできる副業」についてお伝えしている本連載。
私は2014年に会社設立する前から、副業でネット業界周辺のあれこれを体験してきましたが、最近、オンラインでの教材や講座などのネット集客・ネット起業の業界の構造を見ていて気づいたことがあります。これから副業、起業を考えている人たちに感じたことをお伝えしたいと思います。
ネット起業を始める前の注意事項
いったいそれは何かと言いますと、オンライン教材などを販売している、ネット集客・ネット起業の業界には「共依存」のような関係があちこちに見受けられるということです。
「共依存」とは、どちらか片方が依存するわけではなく、両者がお互いに依存し合っているという文字通りの意味です。
共依存というと、よく例に挙げられるのはDV(ドメスティック・バイオレンス)の話です。例えば、旦那さんからDVを受けている奥さんがなかなか別れられないというのも、お互いが依存している共依存です。
夫はストレスを発散させるために暴力を振るうことで妻に依存し、妻は「この人は私でないとダメ」「本当は優しい人」「この人を離したくない」と夫に依存する。こうなると、DVの状態が続いてしまうわけです。これが共依存によるものだ、という話は皆さんも聞いたことがあるのではないでしょうか?
ネット起業にみられる“共依存関係”
では、ネット業界の「共依存」とはどのようなことでしょうか? 私は、ネットでのオンライン教材などの販売者側とユーザー側の状態に共依存が感じられると思うのです。
販売者側は「誰でも・楽に・簡単に・すぐに・確実に結果が出ます」といって販売します。それに対して、ユーザー側は「怪しいな……」は思っていながらも、「楽をしたい」「簡単にやりたい」「すぐに結果出したい」という本能があるので、ついそれに頼ってしまいがちです。
これこそネット業界の共依存だと私は思っています。この何が良くないかというと、売る側はどんどん儲かりますが、ユーザー側はなかなか成果が出せないのです。なぜなら「楽して結果が出る」というのが魅力で購入する人たちなので、努力しない人が増えるだけとなってしまうからです。
さらに良くないことに、販売者側はたくさん買ってくれたからこれでよしとなり、満足なサポートも提供しないというケースも多数見かけます。販売者側は、ユーザーに依存されたくないから距離を置こうとするのですね。
非常に残念な話ですが、このようなケースは多いと感じています。私が起業した当時と比べたらまだマシになったのかもしれませんが、当時のネット業界はそんな怪しい教材や情報商材ばかりという印象でした。