TikTokで話題になるには?「フォロワー数」より大切なことがある
世界での累計ダウンロード数が20億回を超えるTikTok。ユーザーあたりの消費時間は2019年からの成⻑率でTwitterやLINEなど人気SNSを抜いて1位に。さらに瑛人の『香水』がバズったり、ホリプロがタレントの米倉れいあを発掘したりするなど、新たなムーブメントが生まれる主戦場にもなっている。
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最近は企業からの注目も集まっているが、世間では「若い人が使っているSNS」というイメージで止まっていて、特色をイマイチ掴めていないという声も多い。
「TikTokでのプロモーション相談を多く受ける」と話す、インフルエンサーマーケティング事業を行うNatee(ナティ)代表の小島領剣(りょうけん)さん(@ryoukenk)に「TikTokが人気の理由」や「マーケティングの活用方法」について詳しく話を聞いた。
強みは「ユーザー参加型」のエンタメ力
――TikTokがこれほどまでにメジャーなプラットフォームになった背景を教えてください。
小島領剣(以下、小島):メディアのトレンドがTikTok成長の大きなきっかけになっていると思います。一般的に、「テレビは見ないけどネットは見る」という意見が聞かれるようになった通り、テレビの視聴時間が減り、インターネットへの接触時間が長くなる人が増えました。
さらにSNSの普及や5Gの登場もあり、短尺動画のプラットフォームであるTikTokの需要はさらに加速していくと考えています。
――たしかにTikTokはずっと見てしまい、あっという間に時間が過ぎてしまう印象です。動画サービスとしてよく比較されるYouTubeとはどのような違いがあるのでしょうか。
小島:マーケティング観点で言うと、 広告に対する受容性ですね。日本インタラクティブ広告協会(JIAA)が発表した調査によると、約3割の人がネット広告にネガティブなイメージを持っているとのこと。
特に若年層は「無理やり商品を押し付けられている」「起用されているタレント、インフルエンサーに商品を使っているイメージがない」と感じており、YouTube広告も一方的に商品を紹介していると捉えられやすい。
一方、TikTokは「ハッシュタグチャレンジ」や「オリジナル音源」など、ユーザー参加型のものが多く、“広告ではなくエンタメ”として受け入れられやすい傾向にあります。
自然と企業やサービスのファンに
――「ハッシュタグチャレンジ」や「オリジナル音源」とはどのようなコンテンツですか。
小島:「ハッシュタグチャレンジ」は企業がユーザーに対して、特定のハッシュタグのついた文章を促す広告手法。ユーザーはその投稿をするだけで、企業が開催しているキャンペーン に参加することができます。
例えば、ドミノ・ピザ ジャパンは「ウルトラチーズ™」の新発売に伴い、ハッシュタグチャレンジを実施しました。ユーザーは「#ドミノチーズ100万」というハッシュタグにチーズを伸ばしながら食べる動画を投稿。