マヂカルラブリー「やるお笑いは変わらない」。注目の“大宮セブン”次期エースも
ライブの優先順位で、お笑いは3番目
――「大宮ラクーンよしもと劇場」所属の「大宮セブン」として活躍していますが、次期エースを任せたいコンビはいますか?
野田:後輩だと、ジェラードンですかね。彼らが一番面白いですし、『ONE PIECE』作者の尾田栄一郎さんも「おもしろい」って言っていました。(アタック)西本のあの感じとか、かみちぃはしっかりお笑いやるし、海野(裕二)はよくいじられてます。逆に(囲碁将棋の)根建(太一)はやりすぎですね。ライブで塗料を使いだしてからほんとよくない。(GAGの)福井(俊太郎)もたまによくないです。
村上:(根建は)スタッフに怒られたんだから、やめればいいのに、意固地になっちゃって、怒られたから(あえて)やるんですよ。大人じゃないですよね、ただの子供です。
――そのあたり、お二人はうまく線引きをしているんですか?
野田:もちろん。一番線引きをしていると思います。
村上:スタッフに迷惑をかけないのが1番。次が安全。お笑いは3番目です(笑)。
「大宮」が注目されても、やるお笑いは変わらなかった
――メンバーのすゑひろがりずさんがブレイクしたことで、大宮セブンが注目されて、劇場の客層も変わったと思うのですが。
野田:そもそも大宮の劇場って「誰のファンが来てるんだ?」とは思っていました。一度、自粛明けで劇場が再開した2020年6月末頃は、お客さんがグンと増えて、すゑ様(すゑひろがりず)ブームでしたね。メンバーのみんな戸惑って、迷子になってました。
村上:舞台上で、すゑひろがりずをいじったときも、ファンの方からたくさんのDMがきましたね。批判するものもあれば、感謝の言葉もありました。
野田:でも、やっていることは変わってないと思います。というか、全員へたくそなんで、そこで何かを変えることができなかった。
村上:だからもう、お客さんには我慢してもらうか、そっと離れてもらうかです。僕らからはなにもせずですね。
野田:今はそれも落ち着いて、各々のファンが劇場に来ているイメージです。
――大宮セブンが世間に受け入れられたのは、世の中が変わったからだと思いますか?
野田:正直、大宮セブンがはまっているとも思えないんですよね。ただ、いろんな場所で名前をたくさん出したってだけです。あと「大宮」って、なんか言いやすい言葉ですよね。知らない人も「大宮ってそういうことなのかな」と、なりやすい感じがします。
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<取材・文/ヤマタケ 撮影/市村円香 編集/詠祐真>
【マヂカルラブリー】
1986年神奈川出身の「野田クリスタル」と、1984年愛知県出身の「村上」の2人からなるお笑いコンビ。2020年R-1ぐらんぷり(野田)、2020年M-1グランプリ優勝。
■ Twitter:野田(@nodacry)村上(@mlmurakami)