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人気声優・雨宮天、声優人生が終わったと思った体験「劣等感が強くなっていた」

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 漫画原作の人気アニメ『七つの大罪』の映画、『劇場版 七つの大罪 光に呪われし者たち』が7月2日より公開中です。

 テレビアニメシリーズから引き続き、エリザベス役を演じるのは人気声優の雨宮天さん(27・@sora_haruyasumi)。

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雨宮天さん(27)

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 2016年にアニメ放送がスタートした当初は、デビュー間もない頃で、自信が持てず悶々とする日々だったという、雨宮さん。しかし、いまでは声優のほか、アーティストとして楽曲制作やライブも行ない、表現者として活躍の場を広げつつあるといいます。

 その背景には、大きく自分が前進できた経験がありました。引っ込み思案だった彼女が、どのようにしてコミュニケーション能力を高め、仕事に結びつけたのか。同世代へ投げかけたいメッセージとともに話を聞きました。

ツラいことも周りの支えで乗り切れた

――2012年にデビューし、声優活動はまもなく10年ですが、ここまで続いた原動力は何でしょうか?

雨宮天(以下、雨宮):声優を始めた頃はまったく自信がなく「自分がこの役でいいのだろうか」と不安になったり、ツラいこともたくさんあったのですが、周りの方からの声がとても支えになっていました。

 観てくださるファンの方も、身近なスタッフの方も含めて助けられましたね。

――平坦な道のりではないですよね。

雨宮:ただ、いろいろな声をかけていただける立場にあったといいますか、飲み会みたいな場でお叱りを受けることもあったのですが(笑)、今思えば、救われたなと。

 作品を観た方が「このキャラクターを雨宮さんがやってくれてよかったです!」とおっしゃってくださったりして、わたしがその役を演じるうえで込めた思いなどが、ちゃんと届いていると知り、頑張ろうと思えたんです。

 もともと声優という仕事に対する憧れは強かったので、どれだけ落ち込んだとしても続けていくしかなかったんです。その気持ちと、皆さんからかけていただく言葉で続けられたのかなと思います。

「声優人生が終わった」と思ったことも

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© 鈴木央・講談社/2021「劇場版 七つの大罪 光に呪われし者たち」製作委員会

――声優だけでなく楽曲も制作したり、仕事の幅も広いですね。

雨宮:ようやく本当に楽しいなと思えるようになってきたと思います。それまでは現場にいるときも、家にいるときも不安で、漠然と「自分は本当にダメだ」とずっと思っていました。

 1個、1個の仕事が楽しいなと思い始めたのは20代後半になってからですかね。

――積み重ねによって自信もつくとは思いますが、仕事に対する意識が変わった決定的な出来事や転機はありましたか?

雨宮:ひとつ大きかったことは、すごく忙しかった状態から、お仕事が落ち着いた時期があったんです。ワンクールくらいなのですが、その時期に作品のオーディションに受からなくて……この仕事はやっぱり波みたいなものがあるんですが、初めて体験することに戸惑いました。

――立ち止まること、焦ることは、誰にもありそうなことですよね。

雨宮:ついに自分の実力がみなさんにバレて、見放されて、もう声優人生が終わったと絶望したんです(笑)。

 家にいる時間も長くなり、めちゃくちゃ憂鬱になりました。忙しかった反動もあって、すごく落ち込んでしまって。でも、その後、ちゃんとお仕事をいただけて安心しました。

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